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【鍼灸ブログ 大希のつぶやき】 アメリカで鍼灸治療2016 最終回

2016年05月03日大希のつぶやき

いよいよセミナー最終日。
アドバンスクラスですので、高度な内容となってきます。講義も実技も。
講義内容はここで書くのもなんですし、読んでもわからない人も多いと思うのでカットしますが、実技はこんな感じ。お互いの治療も行われましたが、メインはやはり本校の臨床教育専攻科非常勤講師の小林詔司先生による公開治療ですね。

この日は二人治療しました。1人は男性で、両肘の痛みを訴えておりましたが、問診と触診から探るにあることが原因であることがわかり、鍼をすることでその場で解消されていました。長年患っていた症状が、こうして解消されと嬉しいのはもちろんですが、やっぱり鍼灸ってすごいなーと我ながら思います(笑)


こちらは妊婦さんの治療。主訴は腰痛。
妊婦さんの治療って段の治療と異なる点がいくつかあるのですが、よく質問はあるのですが、セミナーで実際に患者さんがいらっしゃることは珍しいので、参加した方々は大変勉強になったと思います。先の写真と同じように見えますが違います!


はい、拡大!お腹の大きい妊婦さんはうつ伏せになれないので、横向きに治療します。この治療の見学で今回のセミナーは全て終了。始まる前はまだかなまだかなーって思っているのに、終わってしまうと淋しいです。


この写真ではちょっとわかりにくいかもしれませんが、このセミナーを成功に導いた3人に大きな拍手。左から、通訳のブラウン先生、セミナー講師の小林先生、そして本セミナーをまとめたティーシャ先生。
先生方、本当にありがとうございまし。


講習会終了の認定証を頂きました。アメリカは日本と違って免許の更新が必要なので、勉強への参加が重要になります。
本校卒業生で町田の鍼灸学校で教員を務める高橋先生、アラスカ在住の鍼灸実技講師のランディ先生、そして小林先生。


いやー、終わってしまいました。が、この後もいろいろありました。
なかなか見れない海外ならではの様子を見てみましょう。

これ、何していると思いますか。実は試験中なんです。正確には予備試験ですが。
我々といっしょに鍼灸を教えるにはそれ相当の資格が必要です。で、指導者を希望する場合には日本にきて試験を受けなければならないのですが、今回2名の講師希望者が。セミナー代表のティーシャ先生はセミナー終了後に試験を実施。田坂先生は実技試験のモデルになって、私は試験官としてお手伝い。受講生のアーロン先生はテキサス出身。


もう1人の受講生ロバート先生。確か出身は東のほうだったと。ほんと、いつも遠くからセミナー来てくれます。


これ、なんだかわかりますか。これ折り畳みベッドなんです。治療用の。
今回もセミナーを仕切ってくれたティーッシャ先生が全て手配したもの。こういうのってなかなかレンタルできるわけではないので、準備するのって超大変(-_-;)。しかも今回の参加者は約50名。大変だったと思います。


ペーパーシーツから消毒関係、その他もろもろの備品。これ全て1人で準備してくれたんです。
黒い袋に何が入っているかわかりますか?


黒いビニール袋の中身は治療に使用したバスタオルとハンドタオル。100枚以上。
日本のタオルって正直質がいいんです。だから、日本の鍼灸を学んだティーシャさんは、人数分のタオルを準備して、セミナー中も全てそれを使ってもらっていました。これ、全部自費ですよ。しかも、セミナーが終わった後には2人がかりで全て洗濯するそうです。そんな後片付けだけで2日間は使ってしまいます。


我々のやっている日本鍼灸に憧れ、単独で日本に来て通訳さんをつけて学び、「もの」にして帰国し、しかも講師のライセンスまで取って、アメリカに我々を招いてこれだけのセミナーを企画して成功させる。キャンセル待ちまで15名も出して。本当に頭が下がります。中国で生まれた鍼灸、そして日本で育った日本鍼灸というこの治療法を世界に広めたいと思って活動してくれる仲間が海外にいる。本当に嬉しいです。

もっともっと腕をあげないと。そして英語も勉強しない(笑)って。いつも思います。
今回のセミナーで参加者の方々から自分達の地元でもセミナーを開催して欲しいといういう声が多くあがりました。これまで開催されきた地域も含め、新たな場所、そして新たな国も。

漠然とした鍼灸や東洋医学に憧れてこの道歩んできた私ですが、まさか学校の先生になるとも思っていませんでしたが、海外で教えるなんて夢にも思いませんでした。人生どうなるかなんてわからないもんだなーと、こんな若造ですがつくづく思います。

さーて、セミナーも無事終了したわけですが、このまますぐに日本には帰りません(笑)ってことで、海外から更新しているこのブログはもう少し続きまーす。

鍼灸師 高橋大希