東洋医療総合学科Blog

1年生が相手に刺鍼

2014年09月09日受験生必読!

1年生が相手に鍼を刺し始めました。
 
写真:昼1と言えばこの二人。ホリウチ君とイトー君。
 
夏休みが終わり、自分の足に鍼を刺したのが先週。そして今週は他人に鍼を刺し始めます。
 
ここにも東京衛生学園専門学校の実技授業の工夫があります。
 
なぜ、すぐに他人に鍼を刺すのか?
もう少し自分に刺して慣れたほうが良いのではないのか?
 
写真:こんな感じの授業。
 
自分に刺すことで鍼に慣れる。これは基本的に間違いだと私は考えます。
 
鍼の技術の未熟な、はっきり言えば下手な1年生が自分の足に刺したって、慣れることはありません。上手な先生に刺してもらったり、治療を受けることで、鍼は痛くないんだ!と経験するのは別ですが。しかも、自分で自分に鍼をする時の姿勢は、患者さんに鍼をする時の姿勢とは違います。刺鍼時の姿勢を含めた基本を身に付けなければならないこの時期に、非臨床的な姿勢での刺鍼で、鍼を刺すことを経験させるのは逆効果です。
 
写真:ワダ君、何をジーッと見てるの(-_-;)?そして、イシカワさんの手は何?(笑)
 
そして、他人に鍼を刺したほうが、自分に刺す以上に思いきりよく(練習通りに自信を持って)刺せます(笑)。自分で自分に刺すと、その感触(痛みなど)がわかってしまいますが、相手に刺すと所詮は他人事ですから。では、他人事だから痛くても良いかと言えば、そこはもちろん違います。他人に刺しても痛くないように、思いきりよく、正確にトイレットペーパーで練習してきたからこそ、しっかりと刺すことができます。ですのでトイレットペーパーでの基礎がしっかりしていないと大変なことに。初めての相手への刺鍼で、相手に、そして自分に恐怖心を生んでしまいます。そうならないように、技術を上げるコントロール(指導内容、時期、時間)をしていくのが、実技指導をする教員の役目。
 
知っている知識や技術を伝えるだけではダメなんです。一方的ではダメだんです。
知識として理解して、実践できているのを確認して、初めて、伝わっていることを確認します。
 
写真:田坂先生に見てもらっているチナツ。
 
受験生の皆さん、あなたが入学を希望する学校で実技を教えてくれる先生は、週に何回学校に来ている先生ですか?臨床経験はどれくらいありますか?そして実技指導歴はどのくらいありますか?
 
週に1回しか来ない先生、臨床経験のほとんどない先生、初めて実技を教える先生、普段臨床をしていないのに実技指導をしている先生、そんな先生に教わっていませんか?
 
学校選びは教員選び、教員選びは、あなたの鍼灸師としての人生選び。
なーんていったら大袈裟かなー(笑)