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治療院訪問記

東洋医療総合学科:卒業生の治療院訪問記 その16 ~同級生だけど・・・編~

2012年02月06日治療院訪問記

 今現在日本で行われている鍼灸治療は患者さんの診たて方や治療方針の立て方などの違いから、大きく「現代医学的鍼灸」「日本伝統的鍼灸」「中医学的鍼灸」に区分されています。東洋医学は仏教と共に日本に伝わったとされ、その後に中国でも日本でも独自にそれぞれ鍼灸治療が発達し、更にはヨーロッパから解剖学や生理学などの現代医学が伝わるとその考えも鍼灸治療に取り入れるようになりました。そんな歴史があるため同じ鍼やもぐさを使っていても治療に対する考え方が異なるようになったのです。  

 鉾立 浩 先生は2005年に東洋医療総合学科を卒業し、現在横浜市保土ヶ谷区に「権田坂ほこたて治療院」を開業されています。そして鉾立先生の治療院では同級生の横井ひかり先生と佐藤善行先生が働いています。3年間同じクラスで同じ内容のことを学んできたはずですが、今ではそれぞれが異なった考え方を元に治療を行っているそうです。

 院長の鉾立先生は主に解剖学的な観点に立って治療を行うのに対し、横井先生は積聚治療を、佐藤先生は長野式治療を行っています。多くの治療院ではその治療院の治療の仕方があったり、院長先生と同じ様な考えでの治療を行ったりしていますが、ほこたて治療院は違います。それには鉾立先生のある想いがあるそうです。「患者さんは治療者につくのであって治療の仕方につくのではない」と。だから治療の仕方は何でも良いそうです。それよりも治療者が患者さんから信頼され、安心され、そして次回もこの先生に診てもらいたいと思ってもらうことの方が治療にとっては大切なことなのです。  

 東京衛生学園では様々な治療の仕方を学ぶことができます。けど、それだけでは治療家としては足りません。やはり人が相手、それも病を抱えて苦しんでいる患者さんを相手にする職業なので、知識や技術以上に“こころ”が大切なんです。当校では「心ある、そして考える医療人」の育成に取り組んでいます。  

学科長:光畑 昇  

写真:「左から横井先生、鉾立先生、佐藤先生」「ほこたて治療院ブース」

鉾立先生 ほこたて治療院ブース