天津通信

【鍼灸マッサージ師】天津留学通信23 ~研修の現場~

2013年12月10日

天津留学中、金崎さんからのメッセージです。



12月に入りました。天津は昨年と比べてまだ暖かい感じがします。しかし外はどんよりとして、空が白く濁っていることもあり、毎日空気汚染度をチェックする毎日です。

131210金崎1一番目の写真は、天津中医薬大学第一附属病院の正面からのものです。病院の建物はA楼 住院部(A棟 入院病棟),B楼 门诊部(B棟外来診察部),C楼  脑病骨伤中心(C棟日本で言う脳神経外科や整形外科等)があります。私が研修を行っているのはC棟で1階と2階に針灸科があり、約40名の針灸専門の医 師が診療を行ってます。寮 から天津中医薬大学第一附属病院まで徒歩3分で、針灸科の治療は朝8時から開始されます。 

9月から11月末まで李妍先生にお世話になり、12月から向か いの22号室远慧茹先生にお世話になっております。
(遠)先生には学生時代の2010年3月に、東京衛生学園から研修旅行で天津に来た際に教わりまし た。


先生の針治療はとても速いです。あっという間に40~50穴刺入します。途中先生の手に持っている針が無くなると、学生が針を渡します。刺入を終えると患者さんにタオルを必要か聞き、必要な場合掛けます。そしてカーテンを閉めます。紙に刺入時間(30分後の抜針時間)を記入します。

30分の置鍼時間が経過すると、気付いた学生が抜針をします。頭部から足部まで針の本数が多く、殆ど2人の学生で同時に抜針をしてます。約4名から6名の 学生が自由に連係して、先生の治療をサポートしながら教わっています。治療室内では、特に細かい決めごとは無いのですが、学生同士うまくやっている感じで す。先生は刺入しながらでも、質問に答えてくれます。そして突然先生から質問されたり、何か所かの経穴に刺入するよう言われます。

天津中医薬大学第一附属病院の針灸科は、脳血管障害や顔面神経麻痺の治療がとても有名です。特に頭部や顔面部の多くの経穴に刺入します。 患者さんがMRIやCT画像を持参してくることも多く、先生及び学生らで画像をみてます。画像読影の為に脳の解剖及び生理の知識が必要となります。

131210金崎2二番目の写真は研修中に持っている経穴の本(写真左)と、神経系統の頭部、頚椎、胸椎、腰椎に関するCT、MRI画像の本(写真右)です。経穴の本はカ ラーで見やすく、取穴部位、効果のある疾患の解説、刺灸方法が簡潔に書かれており、多くの中国人及び外国人留学生が使用しています。CT、MRI画像の本 も見やすく、どちらの本もポケットに入り持ち歩き可能なサイズなのが便利です。

三番目の写真は図書館の1階で、中医関連の本がメインに置いてある場所です。約40名以上は入れそうな大きな教室サイズの広さ(東京衛生学園の図書館の3倍以上の広さ)があります。図書館にはこのくらいのスペースの場所が、他に2階、3階合わせて3か所あります。受付の先生に「この図書館には合計何冊の本がありますか?」と聞いたと ころ、「100万冊未満、多分90何万冊くらいあります。」と言われました。

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図書館の貸し出しできる1階は、月曜日から金曜日の朝8時から18時まで開 いています。借りれる冊数は本科、研修生、研究生と違うようです。
学校の食堂で昼食を摂った後、寮への帰り道に図書館に寄って何か‘面白そうな本’がないか探すのが楽しいです。良さそうな本をみつけると、携帯電話で写真をとり部屋のインターネットで値段を調べます。学校の北院向かい側に本屋さんがあります。ここの本屋さんで本を購入すれば、25%値引きにしてくれます。しかしインターネットショップで調べると、送料を含めての合計が更に安いことがあります。

最近は本屋さん、図書館で下調べし、インターネットショップで購入。又は中国版アマゾンで人気のある(評価の高い)本を探し、購入してます。ただインター ネットショップで購入する場合少し注意が必要です。中古本などは、原版からコピーした本を販売している物もたまにあるからです。私はネットで購入する場合 必ず、「この本は原版のものですか?」と店主に聞きます。そうすると店主から返信があり、原版かそうでないかを教えてくれます。天津での生活では物を購入する際、またそれ以外の場面においても、ちゃんと確認し不明な点はその都度聞くということが大事だと思います。



これから雪が降って、一段と寒さも厳しくなると思います。体調を崩されないよう教職員一同願っています!