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天津通信

【鍼灸マッサージ師】天津留学通信29 ~中国語から料理、治療見学まで~

2014年11月10日

天津留学通信201410-110月に入り朝晩の気温が5℃になることも多くなり、冬の始まりを感じます。
10月の天津、学校の様子をお届けします。

<中国語学習進捗>
語学授業はスタートしてから早1ヶ月半ほど経ちました。徐々に授業のレベルが上がってきています。最近先生は漢字にピンインを振ってくれなくなってきました。
日常生活の中では、大学近隣の露店やスーパーで買い物をすること、バスに乗って某日系デパートに某日系チェーン店のうどんを食べに行くこと、あるいは寮部 屋のウォーターサーバーの水を電話で注文することなど、徐々に行動の幅や会話の幅が広がっているのではないかと思います。
 

<日本料理プレゼン>
天津留学通信201410-2中国語クラスにてクラスメートに自国料理のプレゼンをするという課題がありました。私は日本蕎麦を紹介したのですが、中国人の先生のみならず他国のクラスメートにも中国語で理解してもらう伝える力が問われており、数少ないボキャブラリーとともに視覚効果(画像)を多用し何とかまとめ上げ無事に終えることができました。特に語彙、文法そして発音の良い勉強になりました。

<书法>
天津留学通信201410-3リーディング授業を担当する先生は、毎月授業内にてミニイベントを用意して下さるのですが、今月は?法(習字)をやりました。同じ漢字圏の文化として日本の評価を落とさないように気合を入れて取り組みました(笑)。しかし、中国の?法は古来、六芸の一つとして尊崇されてきた通り、いわゆる美しい字を書くための必要条件が深いように感じ、筆圧や筆脈など穂先の動きを意識することが難しかったです。

<HSK游园会>
天津大学にて近隣大学の外国人学生が一堂に会し、中国語ゲームを通じて楽しみながら中国語に触れ合い、今後の学習意欲を高めるというイベントに参加しました。私はまだ「听不?、看不?」(ちんぷんかんぷん)な状況ですので中国語クイズに四苦八苦しましたが、無事賞品の“名刺入れ”をゲットしました。目玉商品はHSK(中国語検定試験)ロゴ入りのエコバックやHSK過去問でしたので参加賞レベルです(笑)   

<相互学習進捗>
天津留学通信201410-4こちらに来てから本当に色々な方に良くしていただき、天津中医薬大学の本科に在籍する中国人学生と相互学習を毎週やらせていただいています。中国語に関する質問をざっくばらんに聞くことができたり、最近は中医学に関する雑談もしたりしています。
中国人学生から受ける日本語に関する質問は、文法や語句の用法が殆どですが、中でもユニークだったのは、
・「紅葉(モミジ)狩り」はモミジに限らず紅葉(コウヨウ)を見るのではないか。ならばなぜモミジと読むのか。
・日本語検定試験問題より
「こんにちは」を使わないのは次のうちどれか
? 友人 ? 家族や同僚 ? 目上の人 ? 一般人
などです。もはや日本言語学の分野に踏み入った質問が多く、毎度たじたじです。中国人はとても勉強熱心です。
また、中国人学生は日本のアニメやドラマが好きなようで、昨年日本でもブームを起こした毒舌無敗弁護士のドラマがお気に入りのようです。美しい日本語の少 ない、勢いよく続けざまに喋るセリフを聞き取れるのかと聞いたらば、何を言っているかさっぱり分からないと言っていたので、分からなくて良いと言っておき ました(笑)

<モンゴル医学>
クラスメートのモンゴル人はモンゴルのお医者さんなので、モンゴル医学について少し知る機会がありました。モンゴル医学は中医学とインド医学が交じった独特のもののようです。非常に心温かい方々で、医者としてあるべき人格そのものであると感じます。
実際の治療行為の中でユニークなのは、“香り”を治療行為に取り入れていることです。日本でもアロマセラピーなど「香りの医学」とでもいうべきものを研究 されている医学博士もいらっしゃり、「予防医学の最先端」とも言われているのを聞いたことがありますが、モンゴル医学では当たり前の様に、生薬をお湯に入 れてもどす際、「すぐ蓋をして!」と温和なモンゴル人の目の色が変わりました。どれだけ香りを治療効果として重要視しているかが分かり、新鮮な学びがあり ました 

<治療見学>
先日、天津中医薬大学学長でいらっしゃる張先生の治療を覗くことができました。学長は鍼灸ではなく漢方の先生です。事前に患者さんの問診を学生もしくはお 弟子さんが済ませており、その情報に目を通しながら脈診と舌診を行い、学長が手書きで生薬の種類と分量をサラサラ書いていく流れです。一言で言えば圧巻で した。滅多に見られないとの話でしたので幸運でした。さらに、東京衛生の先輩である天津中医薬大学本科在学中の門井さんに誘っていただき、推拿の陳先生に もご挨拶できました。とても気さくな先生で、いつでも見学に来て良いと言っていただけました。語学の期間ではありますが、色々なチャンスを得ていきたいと 思います。

<日本人会>
先日、天津中医薬大学在籍の日本人が集まる懇親会に参加しました。総勢20名ほどでした。今年留学し始めた日本人は3名だけのようです。したがって、日本 人の皆さんは先輩方ばかりですのでご相談をさせていただく機会も多く大変心強い限りです。東京衛生学園の輪、天津中医薬大学に在籍する日本人の輪、天津中 医薬大学に在籍する人々の輪、中医学に携わる人々の輪とどんどん輪を広げていけたらなと思います。

上柿拓真

天津留学通信201410-5