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天津留学通信

【鍼灸マッサージ師】天津留学通信55 ~中国・天津に冬到来!~

2016年11月01日

 こちら天津は10月に入りグッと気温が下がりました。最低気温は一桁まで下がり、特に寒い日だと最高気温が10度以下になるなど、東京より10度近く低い気温となっています。この時期から冬服を着る事になるとは思ってもいなかったので、冬が大嫌いな自分にとっては嫌な季節の到来です。
 急に気温が下がったせいか体調を崩される方が多く見られ、10月の初めには国慶節がありましたが、自分も熱を出してしまいどこにも行かず仕舞いでした。

<国慶節>
 10月1日から10月7日まで中国は国慶節で一週間ほど学校がお休みになりました。国慶節とは中華人民共和国の建国記念日の事でこの時期はとても過ごしやすい事から、先生や友達でも旅行に出かける方がとても多かったです。
 その傍ら私は、友達と南京に出かける予定だったのですが謎の高熱を出し全て予定をキャンセルし、連休の半分を部屋の中で過ごす事となりました。
 熱が下がったので残りの休日は友達と天津の繁華街に出かけました。ここは滨江道という場所で、週末にもなれば天津市内の人たちが集まるとても賑やかな場所です。伊勢丹や日系のお店もたくさん有り、各所で日本製の商品が見受けられます。下の写真はその伊勢丹から200メートルほど歩いた場所で撮ったものです。その一帯は商店街になっており、沢山のお店が並んでいます。
 日本製の物はまだ恋しくないので日本には無い雰囲気を味わえる場所に行きました。
 
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 そして小吃街という軽食のお店が並んでいる場所にやって参りました。大鸡排と臭豆腐を購入。大鸡排とは鶏胸肉を叩いて揚げたもの、辛くするか選べるので辛いものが大好きな自分は辛くして欲しいと注文します。そして臭豆腐です。お店の写真は撮るな!と言われたのですが既に撮ってしまいましたので載せさせて頂きます。上にパクチーや香辛料、胡麻のタレをかけて頂きます。一緒に行った中国人は皆、臭豆腐は嫌いと言っていましたが私はとても好きな味でした。ただし女性と一緒の際はあまりオススメ出来ないでしょう。

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 ここ天津は治安が良い方だと私自身感じますが、滨江道や小吃街でよく盗難にあったという話を聞きます。特に小吃街はお昼過ぎもなれば人で溢れています。来る際には少しだけ気を付けた方がいいのかなと感じました。

 下の写真は滨江道のバス停と商店街へ続く道を撮ったものです。天津市内でさえこの人の多さですから、国慶節に旅行に行くのは人の頭の見に行くようなもの、と先生が言っていた理由がよく分かります。激混みの公共交通機関を使って旅行に行くのも、ある意味中国でしか味わえない経験なので来年は挑戦してみるのも有りなのかな、と思いました。

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 因みに中国大手の検索サイト百度によると、国慶節前の9月1~30日までの間、検索ワード「国」に関するカテゴリーで一位は日本、二位は韓国だったそうです。その中で日本のワードを抽出したところ、東京などの大都市だけでなく熊本や奈良、長崎、鹿児島などの地方の検索数が増えていたそうです。
「インバウンド」という言葉が流行ったのもこれらの事から理解する事ができます。

<語学学習進捗>
 初級班の語学学習はとてもスピーディーに進んでいます。この進度だともう間も無くHSK3級程度の内容が終わるのではないかと思うくらいです。

・中国初級クラス
 精读(読み書きの授業)では既に初級の3分の2の内容を終えており、宿題の内容も日を追うたびに濃いものになっています。一から中国語を学ぶ生徒には中国人の学生がつきっきりで教えるという形で進度に差が出ないように工夫されています。
 授業で干支に関する内容のものがありましたが、中国語では最後に「猪」というものがありますが、もちろんこれは干支上でも日本語読みでも「イノシシ」の意味です。
 しかし、中国ではレストランや屋台でよく「猪」の字をよく見かけます。しかしこちらは「ブタ」の意味です。間違ってもイノシシの肉が出てくるわけではありません。もしイノシシの肉を意味する物であれば「野猪」と表記されているはずです。
 もともと、猪と豚は生物学的に大きな違いはなく、豚は野生の猪を飼いならして家畜化させた生き物だと言われています。
 日本に十二支が伝わった時は、猪と豚の区別はあまりなかったのでしょう。そして古い時代の日本では肉食が一般的ではなかったため、豚を家畜として育てる習慣がなく、猪はイノシシのまま定着したのではないでしょうか。
 一方中国では、古い時代から豚を家畜として育てていたため、早くからイノシシと豚の区別があったのではないかと推測できます。
 そんな話を先生としていたら一コマ使ってしまいました。自分の拙い中国語でもここまで先生と対話できたのは、中国人との相互学習の成果だと思います。

 下の写真はうどんについて中国語で説明をしているところです。各自で自国の食べ物について説明をするという課題があり、自身がうどん好きという事もあり、うどんの有名な場所、うどんの種類、食べ方、値段、オススメのうどん屋、うどんの名前の由来、等々、事細かく説明させて頂きました。驚く事にその場にいた学生は全員うどんを食べた事があるらしく、伊勢丹の中にある日系のうどん屋さんに皆行った事があると言っていました。自分も今度行ってみたいと思います。
 うどんの名前の由来を調べているうちに、うどんとは元来、中国語にある混沌(hun4dun4)という言葉から来ているという事がわかりました。こちらにその由来を書き出すと長くなるので、興味のある方はぜひ調べてみて下さい。
 中国には麺食が沢山ありますが、いずれは麺食で有名な蘭州に行ってみたいと思います。

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 そしてもう一つ、この写真はモンゴル人の友達がモンゴル映画の説明をしているところです。因みに日本では3Dだけでなく4Dまであるという説明をしていたら皆驚いていました。あと日本の映画の値段の高さにもビックリしていた様子です。
 
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・医学用語クラス
 自分は初級クラスに加え、今月から週に2度ほどある医学用語も学ぶクラスにも参加させて頂いております。こちらのクラスはベトナム人で構成されており、人数は20~30人ほどいます。
 まだ参加したばかりですので授業の内容に追いついていませんが、先日はそれぞれが用意した症状の八網を他の生徒に答えてもらう、対話形式のような授業がありました。
 単語のボキャブラリーが少ない私にとって発表は四苦八苦しましたが、他の生徒の発表を理解することに苦労はしませんでした。というのも漢字が日本語とほぼ一緒なので読めさえすれば簡単です(笑)陰陽、表裏、虚実、寒熱、以上の八網の区別については母校である後藤学園でみっちり叩き込まれているので、この点に関して衛生学園の卒業生であれば誰でも苦労はしない内容だと思いました。
 こちらの授業ですがメインは中医学の医学用語になります。もちろん西洋医学領域の内容もありますが、割合的には7対3ほどのボリュームです。
 今後もこちらのクラスにも参加させて頂く予定ですが、基礎的な中国語の学習も疎かにならず同時進行で頑張りたいと思います。

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<外国語サークル>
 国慶節が明け週に1度の外国語サークルも再開、まだ2度目ですが今回の授業も40人ほど集まっていただき、前回よりも内容は濃く難易度も高いものになりました。50音に加え、濁音、半濁音、拗音、簡単な挨拶、「私は~です」などの簡単な構文の説明をさせていただきました。
 今回も沢山の学生から質問が…
 ・片仮名も平仮名も全て覚えなければいけないのか。
 ・「じ」と「ぢ」「ず」と「づ」の発音は違うのか。
 ・なぜ「私は」「こんにちは」等の「は」が「wa」の発音になるのか。
 ・「貴様」という言葉はなぜ悪い意味なのか。等々。
 勉強熱心な中国人の学生は授業後に一斉に質問をぶつけに来てくれるので、脳みそをフル稼働させ学生との解釈の差が生まれないように説明します。こういった外国語の学習方法は逆に、自分も知らなかった日本語の由来や意味などを理解する機会にもなりますのでとても楽しく学習させてもらっています。日本語の学習内容が難しくなるにつれ、中国語での説明も比例して難しくなっていきますが、自分の語学力アップのためにも全力且つ楽しく取り組んでいきたいと思います。

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<病院実習>
 10月の診療は韓先生が日本に出張されていたため国慶節明け一週間後の開始となりました。一週間を通して午前中は授業、午後は病院実習という日々を送っております。私自身、実習中に分からない事はすぐ聞くようにしていますが中国語が拙い部分がまだまだ沢山有り、その点に関して日本語の堪能な韓先生のもとで実習をさせて頂いているという事は守られている部分も大いにあるという事を常々感じます。今後は語学学習と同時進行で常用されている医療用語にも対応していければもっと充実した実習になりますので、そちらも一斉手を抜かずに頑張りたいと思います。相変わらず研究生や患者のご家族の方からは好印象を持って頂いているように感じます、聞き取れない場合でも丁寧に説明をして下さいますし、先日は認知症の患者の方に口説かれるという節もありました(笑)少しずつではありますが患者さんやご家族の方との距離も近くなってきたのかなと感じる今日この頃です。
 さて、私が今実習をさせて頂いていますのが、前年度の上垣さんや中後さんが実習をしていた国際リハビリテーションビルに加え、週に一度国医堂という場所で実習をさせて頂いております。2年前の記憶なので曖昧ですが後藤学園の方々はこちらのB座にも行かれた事があるのではないでしょうか。実習後に写真を撮ったので夜バージョンになってしまいました。昼とはまだ別の顔があります。一枚目が国医堂のある病棟、二枚目が国際リハビリテーションビルのある病棟になります。

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 天津中医薬大学第一付属医院(北院)にはそれぞれ「A座」「B座」「C座」が有り、国際リハビリテーションビルはC座、国医堂のある病棟はB座となっております。C座のある国際リハビリテーションビルの診療室はベッド5床に対し、国医堂の診療室は3床のベッドで行なっています。C座では私を含め実習生が刺鍼のお手伝いをさせて頂く事が可能なのですが、国医堂では同様の事は出来ません。と言うのも韓先生が全ての刺鍼を行うからです。もちろん値段も全く違います。C座とB座の両方の治療に来ている患者さんもいらっしゃるくらいですので、韓先生の信頼の厚さを感じます。韓先生はトーク力も素晴らしく、よくご冗談を言って患者さんご家族や私たちを笑わせてくれます。治療だけでなく、そこにも韓先生の人柄の良さと韓先生を選ばれる理由があるのだと感じます。
 韓先生の診療室では日本の鍼灸現場ではあまり見ない病気を患っている方の治療が大多数を占めます。韓先生の得意とする老年病患者の割合が高いですが、脳の神経変性疾患や血液系の疾患、遺伝性の変性性疾患など、病名、病態、病状の段階などは多岐にわたります。醒脳開竅法の得意とする麻痺の症状の改善に加え、三焦鍼法による不定愁訴の改善など、それぞれの利点を生かした治療が韓先生の治療室では行われています。
 先日は患者の方で、元は運動障害が強く一人でトイレや身の回りの事をするのが困難だった状態が運動機能の改善が見られ、一人で出来る事が多くなったなどADLの改善が見られました。これも醒脳開竅法の得意とするところなのだと思います。
 最近では下腿における三焦鍼法や醒脳開竅法の基本穴に刺鍼をさせて頂く機会が多くなりました。日本で中国鍼は両手を使い刺鍼していましたが、こちらでは片手が基本となりますので、後藤学園で練習してきた事を基にして指の動きや角度、皮膚と鍼の接触面の感覚、ゼロからのスタートと思い日々精進していきたいと思います。パーキンソン病や脳神経系などに疾患があり振戦が強い患者さんには思うように刺鍼できない場合もありますが、日々の中で課題を見出して経験を積み、一日一歩でも熟練した治療家になれるように精進していきたいと思います。

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田中悠理
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