トップページ 4つの学科 理学療法士 専門学校|リハビリテーション学科トップ リハビリテーション学科Blog 【理学療法士】競泳日本代表チームをサポートする卒業生が講演 ~理学療法士は選手の身体をメンテナンスするピットクルー~

リハビリテーション学科Blog

【理学療法士】競泳日本代表チームをサポートする卒業生が講演 ~理学療法士は選手の身体をメンテナンスするピットクルー~

2016年11月16日リハビリ

理学療法士を3年間でめざすリハビリテーション学科、今年度7回目の体験入学が10/22(土)に開催されました。
今回は、「理学療法士×スポーツスペシャル」。ロンドンオリンピック、リオパラリンピックの競泳日本代表チームに帯同した小泉圭介氏(本校リハビリテーション学科 2000年卒業)が講演を行いました。

小泉圭介講演

競泳日本代表チームが2008年北京オリンピックの結果を踏まえ、2012年ロンドンに向けてどのようなトレーニングを行ったか。キャッチコピーは「壊れてからの対応ではもう遅い」。障害予防、まさに理学療法士の得意分野です。
小泉さんは、障害状況に関するアンケート、姿勢・柔軟性チェック等、選手たちのデータを徹底的に収集し、そこから障害が発生するパターン・メカニズムを抽出。そして理学療法士ならではの観察力、分析力も活かしてトレーニング方法に反映していきました。
また、水泳では特に必要とされる「しなやかさ」が欠けている選手については、柔軟性を高めるためのトレーニングを施し、セルフケアの方法も指導。ベストコンディションで本番にのぞめるよう、チェックを継続しました。

理学療法士 競泳チームトレーナー

2020年東京に向けたジュニアの育成、また障害者アスリートのサポート(リオパラリンピック)においても、基本は同じです。問題点を割り出し、各選手に応じたトレーニングを行う中で、上肢欠損の選手の胸郭筋・後背筋・腹筋を強化するために専用の義手を作成・使用するなど、状況に応じて新しいアイデア・実践も加えていきました。

「理学療法士の仕事はピットクルー。リペアではなく、メンテナンスを行う」という小泉さん。選手たちの姿勢を撮影した写真、トレーニングの動画などもまじえた講演から、理学療法士が身体をどのように観察するか、そして、どのようにアプローチして身体に変化をもたらすのかが、ヴィヴィッドに伝わってくる講演でした。

そしてもう一つ気づかされたのが、理学療法士という仕事、技術が持っている可能性と多様性です。小泉さんは本校卒業後、総合病院、老人病院、院内のメディカルフィットネスセンター、本校の専任教員・講師、国立スポーツ科学センター・日本スポーツ振興センターのスタッフ、企業スポーツチームのトレーナー、民間スポーツトレーニング会社のテクニカルディレクターなど、さまざまなポジション、フィールドで仕事をしています。そして、どこにおいても、理学療法士としての知識・技術・経験がベースになっているそうです
また、今後の目標の一つが「パラリンピックの競技人口を増やしたい」ということ。リハビリに取り組む人が日常生活復帰だけでなく、「スポーツをもう一度やってみよう」「新たにスポーツを始めてみよう」という目標を掲げても良いのではないか。そこに「パラリンピック出場」という夢が加われば、リハビリにも好影響を及ぼすはず。スポーツ人口は増えているのに、パラリンピックをめざす人が海外に比べて圧倒的に少ない現状打破に向けて、理学療法士ができることもあるのではないだろうか?

これから理学療法士をめざす皆さんにとっても、刺激的な話だったかと思います。
ちなみに小泉さんは、本校リハビリテーション学科の授業「スポーツ傷害の運動療法」で講師を担当されています。入学された際は、ぜひいろいろと話を聞いてみてください!

★次回の体験入学は11月26日(土)
 高齢者福祉施設に勤務する女性理学療法士(卒業生)の話、模擬授業(物理療法)、在校生とのトークなど。参加申込受付中です!
 →体験入学の内容・お申込みページ