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VOICE

市川 繁之

PNFの技術で、スポーツ選手から高齢者まで
患者さんのニーズに応じてケア

理学療法士

市川 繁之 さん

有限会社ウィル代表
理学療法士(リハビリテーション学科 1983年卒業)

  • スペシャル

野球選手から理学療法士に転身

僕はもともと実業団で野球をしていてプロ野球選手になりたかったのですが、腰を痛めて断念。それから東京衛生学園に入学し、理学療法士をめざして勉強を始めたんです。1980年代前半、「理学療法士(PT)」はまだまだマイナーな存在でした。病院での実習も試行錯誤の連続です。でも、「これからはPTの時代が来る」と信じて、勉強に取り組みました。

PNFを学び、さまざまな仕事にチャレンジ

在学中に「PNF」という優れた治療法がアメリカにあること知り、資格取得・卒業後、病院勤務を経てアメリカへ渡りました。スポーツ選手から高齢者まで、患者さんのニーズに応じて治療できるPNFを本場アメリカで学べたことは大きかったですね。
帰国後は、病院のリハビリテーション科、プロスポーツ選手やオリンピック代表選手の専属トレーナー、読売巨人軍コンディショニングアドバイザーなど、さまざまな形で患者さんやスポーツ選手をサポートしてきました。また、国際PNF協会認定アドバンスインストラクターとして、PNFの普及、後進の育成にも携わっています。
日本の理学療法士として、私のキャリアは少し変わっているかもしれません。でも、勉強と経験次第で、PTの可能性、活躍の場は、もっと大きく広がっていくと考えています。これからめざす人も、できるだけ広い視野で興味を持ち、学んでいってほしいと思います。

PTは人の身体の専門家/学校は「勉強の仕方」を学ぶ場所

PTは、人の身体の専門家です。そして、身体や症状は人それぞれ違います。常に勉強することが求められる、本当に奥の深い仕事です。よく、「PTは人間と同じ。20年やって、ようやく大人、一人前になる」という話をするのですが、経験、そして勉強の積み重ねが何より大事です。
そのためにも、学校では「運動学や解剖学の知識がなぜ必要なのか」「この課題を解決するために何を調べるべきか」など、問題意識を持って勉強に取り組んでほしい。学校は、「勉強の仕方」を学ぶ場所だと考えています。勉強の仕方をトレーニングすることで、理学療法士として働き、学び続けるための土壌、基礎体力をしっかり身につけてほしいと思います。