ホーム 看護学科通信制について 看護学科通信制Blog 放送大学で学ぶ!理事長インタビュー

看護学科 通信制Blog

放送大学で学ぶ!理事長インタビュー

2020年09月03日看護学科 通信制Blog

本校の看護学科二年課程(通信制)は放送大学の科目履修をカリキュラムに組み込んでいます。履修するのは本校が指定する17科目。看護・医療・福祉の専門分野の他、文化人類学、心理学など専門分野以外も学ぶことになります。
視野を少し広げてみると、放送大学で履修できる科目は約300。経済、法律、社会学、文学、外国語、数学、教育、医療・健康まで、実にバラエティに富んでいます。
放送大学での学びは、看護師国家資格取得だけでなく、自身の可能性や新たな興味を引き出すきっかけにもなりえますし、学びの道が卒業後も続いていくかもしれません。

さて、本学園(学校法人衛生学園)の長沼信治理事長は、医師免許を持ち、医療法人の理事長を務める一方で、約15年にわたり放送大学での科目履修を継続しています。
放送大学で学ぶことの魅力、勉強時間を捻出するコツなど、通信教育で学ぶ学生の視点からおこたえいただきました。


 

放送大学で学び始めたきっかけ ~事業の展開と学び直し~
 放送大学に入学したきっかけは2つあります。
 1つは、自身の法人で介護事業を始めたことです。2000年の介護保険制度施行に伴い、はじめはデイサービスやグループホームを運営していましたが、さらに特別養護老人ホームを運営したいと考えました。そこで本格的に社会福祉の勉強を私自身が始めなければならないと感じたのです。まず介護支援専門員、そして社会福祉士試験に挑戦しました。福祉専門学校の通信教育課程にも在籍したのですが、やはり幅広く勉強したいと考え、放送大学の「生活と福祉コース」を選科履修生で受講することにしました。これが放送大学での学び始めでした。
 もうひとつのきっかけは、50歳を過ぎこれまでのキャリアを振り返り、やり残したことはないか?と考えたことです。
 私は大学の商学部を中退して医学部に進学したので、経済学、経営学を再び修めたいと思い、2006年に慶應義塾大学経済学部・通信教育課程に入学しました。放送大学に入学したのも同時期です。慶應の通信課程は卒業できる確率が約8%、12人に1人と聞いていましたので、本格的に経済学に取り組む必要がありました。放送大学で経済関連の科目を選択して学びを深め、卒論を含め11年でやっと卒業できました(慶應の通信は12年以上在籍できない規則があるので、ギリギリでした!)。

学びの分野 ~社会福祉・経済・経営から心理学、情報学へ~
 福祉、経済の勉強が一段落してから、心理学に興味が拡がりましたので、2012年に放送大学の全科履修生として就学し、認定心理士に必要な科目を習得しました。
 次に情報社会に遅れないにように、全科履修生で「情報コース」に入学、卒業し、国家資格のITパスポート試験に合格することができました。
 この秋から4つ目の全科履修として「社会と産業コース」に継続入学します。放送大学6コースのすべてを卒業するつもりです。

学習時間捻出のコツ ~勉強を続けるという意思が大事~
 仕事を持っていますから、学習するのは夜間か土曜・日曜しかありません。学期途中の中間課題提出に合わせて、空いた時間にインターネット配信授業をできるだけ聴講し、残りは試験前までには聴講しておきます。
 学期末の試験も土日実施のものを優先して選択します。毎回日程は変更されますのでいつかは土日に回ってきます。
 時間をどれだけ作りだすかは、各自の仕事、生活環境や勉強する目的で異なるはずですが、勉強を続けるという意思が強ければ時間はできるものです。

単位認定試験の対策
 試験の3~4週間前から過去問題を中心に解き、わからないところはテキストに戻ります。試験前日は、過去問にだされたところをもう一度拾い読みして試験に臨みました。山勘は当たらないので、出来るだけ万遍なく勉強します。

放送大学で学ぶことの意義、魅力
 一つは、やはり仕事に関係することを学べるのが大きいですね。社会福祉士、認定心理士、ITエキスパート、仕事に活かせる資格を取得することもできました。「社会と産業コース」では法律を学びたいですし、「自然と環境コース」では生命科学関連の授業を取りたいと思います。
 仕事に役立つばかりでなく広く未知の世界のことを知る楽しみもあります。例えば「アカデミックアート」の授業で人体を描いたり、小石川植物園を散策し江戸時代の自然科学に思いを馳せたりと、興味深い体験がたくさんありました。「人間と文化コース」では、歴史と日本語・中国語関連を学びたいですし、趣味にしている考古学、植物学、気象学にも興味があります。
 旅行して知らない地域の生活・文化に触れるのも楽しいひと時ですが、学問も同じで、人類の歴史によって蓄積された未知の世界に出会う感動や喜びがあります。

学生の皆さんへ
 私の人生訓でもあるのですが、「生きているということは成長を続けているということである」と考えています。一生勉強でありたいし、知らない世界の扉を開くのは、成長につながります。
 また、一度大学を卒業したり、資格を取得したりしても、学問は進歩し過去に修得したものは古くなります。そこで再教育、つまり生涯学習が必要であると言われています。医師ばかりでなく、看護など各分野での資格でも、進歩した知識の再確認をしていくことが必要だと思います。