東洋医療総合学科Blog

【バークレー留学通信6・最終回】卒業しました

2019年03月01日アメリカ バークレー留学通信

こんにちは。アメリカのカリフォルニア州バークレーに留学していました石幡です。
12月にAIMCバークレー鍼・統合医療専門職大学院の全プログラムを終了し、NCCAOM全米鍼灸ライセンス試験に合格して昨年末に帰国しました。約3年半の留学生活、長いようで短く、充実したものになりました。
2015年に東京衛生を卒業し、アメリカで鍼灸ライセンスを取る、という目標で行ったので、まずはその目標は達成できましたが、予想以上にたくさんの事を学び、経験することができました。

一つは臨床実習です。アメリカは健康保険料が高く、病院に行けない人がたくさんいるので、比較的治療費が安い学校の治療院にはたくさん患者さんが来ます。肩こり、腰痛から、風邪、消化器系、婦人科系、皮膚疾患など様々な症状を診て、さらに中医薬の調剤と処方をしました。
学校の治療院以外では、一般の病院、大学、会社のオフィスなどで実習しました。大学ではアメリカンフットボールなどスポーツ選手の治療をしましたが、前回のリオオリンピック、水泳の金メダリストが治療に来たりして、大変貴重な経験をしました。
映画スター・ウォーズの制作会社、ルーカスフィルムでも治療しました。セキュリティがとても厳しく、ゲートをたくさん通って中に入りました。

バークレー通信 ラスト-1


学校以外では、鍼灸、マッサージ、レイキといった代替医療のみで癌の治療をしているクリニックでボランティアをしていました。そこは寄付とボランティアで成り立っているので、治療費は全て無料です。そのため患者さんは低所得の女性に限られています。アメリカは慈善活動が社会に根付いていますが、このようなクリニックはアメリカで唯一だそうです。患者さんからは化学療法の副作用が治療で和らぐといった評価が高く、西洋医学と東洋医学がお互いに補いながら患者さんのQOLを高める事に意義を感じました。日本でもこのような活動が増えるといいな、と思います。参考までにボランティア先のクリニックのホームページのリンクを貼ります。
シャーロットマックスウェルクリニック

さて、バークレーを含め、サンフランシスコ湾を囲む地域一帯は「ベイエリア」と呼ばれています。この地域は昔から移民が多く、グーグル、アップルなどが並ぶシリコンバレーもあり、革新的な考え方の人が多く、たくさん刺激を受けました。それぞれが自分の価値観を持ち、遠慮しないで意見を言う環境だったので、最初は一体何を言っているのか理解できず(英語が十分ではなかったのもあります)、馴染むのに苦労しましたが、今では異なる意見や生き方も素直に受け入れられるようになりました。日本で培ってきた「こうあるべき」という縛りがことごとく壊されて、どれも正解じゃないか、という境地になりました。こういう体験はベイエリアだからできたと思います。
しかし、日本に帰国して驚いたことは、街中で外国人を見かける機会が増えたことです。私の実家がある福島県も昔に比べ外国人が増えました。日本も変わってきているな、と肌で感じます。今後は鍼灸師として、日本人として、他を認める寛容さと、自分なりの意見を持つということが大事になるかと思います。そういった意味で、学びの多い留学になりました。

このような素晴らしい経験ができたのは東京衛生学園の先生方、AIMCの田中校長のおかげだと感謝しています。私が卒業した現在、AIMCに日本人学生がいないので、留学を検討している方がいたらぜひ挑戦して欲しく思います。ちなみにアメリカにある鍼灸学校はほぼ中国系ですが、AIMCだけ唯一の日系です。大希先生、田坂先生をはじめ日本鍼灸を担う先生方をお呼びし、日本鍼灸を発信する場としても重要な基地になっています。学生はほぼ全員アメリカ人ですが、東洋医学、日本文化に興味がある人ばかりなのですぐ友達になれますし、頼れる日本人の卒業生が周りにたくさんいるのでご安心ください。
それでは、これから羽ばたく学生の皆さんの将来が良きものになるよう願い、バークレー通信を終わりにさせていただきます。今までお読みいただきありがとうございました。

卒業式の様子。在学期間5年から9年という人が多く、達成感もひとしおです。
バークレー通信 ラスト-2

卒業証書をもらって、お世話になった田中校長と。
バークレー通信 ラスト-3

たくさんの事を教えてくれた先生たち。
バークレー通信 ラスト-4

映画でよく見る帽子投げ。今回は30名の卒業生がいてとても賑やかでした。
バークレー通信 ラスト-5

石幡絵美子