東洋医療総合学科Blog

【鍼灸ブログ 大希のつぶやき】 鍼実技開始

2015年05月28日授業の様子

4月に入学した1年生。授業の雰囲気もわかってきてGWも終わり、いよいよ日本一の実技校である東京衛生学園専門学校の鍼灸実技が開始しました。お灸がちょっとだけ先行しましたが、いよいよ鍼が開始です。

写真:シーンとしてます。全員でTP(トイレットペーパーね)に針を構えているところ。


まー、教える側として毎年のことなのですが、教わるほうとしては初めてのことなので、いろいろ大変なわけですよ。鍼なんて刺した経験ないんですから。あっ、もちろん裁縫なんかの針はあるかもしれないけど。あとは、爪楊枝をカットしたフルーツに刺すくらいだよね。下の写真、昼の1年生のサキちゃんとコバヤシ君がTPに鍼を構えているところ。普通に見えるけど、この日が初めて授業で鍼を持った記念すべき日です。まー、普通に見えてしまうところが私の指導力の素晴らしさなのだが(笑)



さて、下の写真は何をやっているかわかりますか。

東京衛生学園専門学校では、鍼の持ち方から鍼実技の授業がスタートするのですが、この持ち方にも細かいルールがあります。
〇左右どちらの手でもつのか
〇どの指とどの指で持つのか
〇どの指のどの部分で持つのか
〇持った時の指の形はどうなっているのか(どの関節を使っているのか、使っっていないのか)
これらの事って、手首から先の状態をいくつか挙げてみたものです。まだまだたくさんあります。
その上で、肘の位置、肩の位置、背筋、足の着き方、足の開き方と細かいルールが山ほどあります。それらを一つずつ確認して再現してみます。そして私の手本を見ます。1つのことができたら、それを忘れずに2つめに取り掛かります。1つめと2つめが出来ている状態で3つめを、そして同じように4、5、6と増やしていきます。


この時大事なのは、頭で理解することです。頭。知識です。
一番ダメだのは、なんとなく真似ること。これ最悪。

一度にいくつも覚えるのは大変だから、少しずつ覚えては再現する(やってみる)の繰り返し。
その時に、相手を見ることが実は大変勉強になります。
なんとなく真似る人は、なんとなくしか見れませんが、知識として覚えた人は、覚えたポイントを見ることができます。



覚えたことを再現する。つまりアウトプット。
覚えたことを確認する。これはインプット。

両方やることで、頭で覚えて体で覚える。
頭と体の両方で覚えるから身に付く。
だから、1人で練習するより2人で練習する。その為には仲間が必要。
学生さんが集まっていない学校ではちょっと無理かな。



そんなことをやっていると、わずか1時間の授業で終わるころにはこの通り(下の写真)。
私の教え方が上手いのではないのです(笑)
実技を身に付ける為の正しいやり方をおこなえば、早く正しく身に付くのが実技です。技なんです。
あとは教わる側の素直な気持ち。謙虚な気持ちだけ。

そうなると、誰に教わるか、教わったときに素直になれるか、という環境も無視でいないのですが…。



これで、鍼の構え方は終わり!

な、わけがないですよね(笑)。ここからは同じことの繰り返し。何度も何度も繰り返し。
覚えては忘れの繰り返し。
意識して練習して、無意識にできるまで練習する。こういうのって練習とはいいません。稽古って言ったほうがしっくりきますし、東京衛生学園専門学校では修業と言ってます。