東洋医療総合学科Blog

【東洋ブログ 大希のつぶやき】体験入学 白石明世先生 卒業生

2025年10月08日卒業生だよーん

明世ちゃんが体験入学に来てくれました。いや、今をときめく、あの予約の取れない注目の育毛鍼灸師こと、白石明世(しらいし あきよ)先生が体験入学の「卒業生の話」のコーナーに来てくださいましたー!

体験入学とは、読んで字のごとく、鍼灸学校の学生体験ができる入学希望者の為のイベントです。現役の学生さん(学生スタッフ)とふれあいながら、実際の授業の一部を体験していただき、入試や入学に関する説明&相談ができるイベントです。毎回、卒業生には「講演者」として参加していただき、学生中の思い出からの~卒後、そして現状までを「卒業生の話」をしていだたいております。


5歳の頃からクラシックバレエをしていた明世先生。海外留学も経験し本格的にバレエに取り組んでいたのですが、腰痛が悪化して帰国することに。国内でダンスをしながらできる仕事を探していて、鍼灸師に興味を持ちます。鍼灸師のお父様の影響も大きいようです。お父様が誰かは言いませんが…。↓の本、知っていますか。トレーナーを目指している鍼灸師には超有名な漫画(左)です。ちなみに右の本が原作。


卒業後に勤めた治療院で「訪問マッサージ」の仕事もしていた明世先生。そこで経験した多くのことが現在の仕事の糧になっているとのことでした。訪問マッサージは、寝たきりの患者さんのご自宅に伺って、あん摩マッサージ指圧の施術をおこないます。この訪問マッサージですが、言うまでもなく「あん摩マッサージ指圧師」の資格がないとできません。明世先生は、これから入学する方は絶対に「あん摩マッサージ指圧師」の資格を取ることを強く勧めていました。

*「訪問マッサージ」については過去のブログをチェック!↓
【東洋ブログ 大希のつぶやき】3年生 あマ指応用実技 訪問テクニック

3年間の勤務を経て2016年に原宿で鍼灸院「⽩⽯明世⾝体相談所」を開業。2022年に現在の表参道、⾻董通りに移転し「EN body conditioning saIon」に改名したそうです。「育毛鍼灸」に興味を抱いたのは約7年前のこと。薄毛で悩んでいた友人がいて、鍼灸で「育毛」が可能になったらすごいなーっていうのがきっかけだったそうです。このとき、治療のベースになったのが東京衛生学園で学んだ中医学だったそうです。はい、来ましたー!東京衛生学園といえば中医学、中医学といえば東京衛生学園です。


ここで少しだけ明世先生から脱線して中医学について解説しますが、明世先生の内容を早く知りたい方は、以下紫色の文章を飛ばしてください(笑)。

中国医学の歴史は古く、その原典となる『黄帝内経(こうていだいけい)』が著されたのが約2000年前のこと。つまり、紀元前200年頃から後漢の220年頃になります。日本に伝わってきたのが5世紀から6世紀頃(古墳時代~飛鳥時代)と言われており、医学書とか薬が仏教などと共に伝わり始めます。本格的な導入は 7世紀の遣隋使・遣唐使の派遣を通じてになるのですが、その後に日本の医学の基礎が築かれます。そして日本の考えや経験を基に発展していったのが、今日「東洋医学」とか「漢方」と言われています。

でー、中国(正確には殷 → 周 → 秦 → 漢 → 三国(魏, 蜀, 呉)→ 晋 → 南北朝 → 隋 → 唐 → 五代 → 宋 → 元 → 明 → 清 → 中華民国 → 中華人民共和国という歴史)の中で、発展を遂げてきたいわゆる中国医学はいろいろな経過をだどりますが、1950年代に中国医学の学校や教材が作られことによって新たに誕生したのが「中医学(現代中医学)」なのです。「中医学」は世界中に広まっておりますが、それは日本にも言えます。で、日本の学校教育にこの「中医学」を導入したパイオニアこそが、本学園の兵頭明先生なのだー!ってことで、兵頭明先生と中医学については、これから別のブログでしつこいくらい説明します(笑)


東京衛生学園で誰に中医学を学んだかと言えば、当然ですが兵頭明先生ですねー。当時、兵頭明先生は授業だけでなく附属臨床施設で臨床も担当されていました。明世先生は、そこで兵頭明先生の鍼灸治療を受けて、長年の悩みの症状が一度で改善したそうです。そんな感動した思い出話もしてくれました。


ってことで、兵頭明先生と明世先生です。明世先生は、現在新しい仕事の準備をしており、そのことで兵頭明先生に相談していたようです。本日はその打ち合わせ&激励を兼ねて体験入学に足を運んで下さいました。兵頭明先生優しい。


そして、なんと体験入学にも顏を出して下さり、明世先生からの無茶ぶりに応えて(笑)、ちょっとした中医学レクチャーの時間となりました。



あん摩マッサージ指圧師の資格の重要性、東京衛生学園で学んだ中医学の素晴らしさについて話てくれた明世先生ですが、もう1つ大切なことを言っておりました。明世先生の鍼灸治療院は「EN body conditioning saIon」というのですが、この「EN」の意味、分かりますか。何かの略称ではないです。人との「縁」に対する感謝、様々な専門家との「円」が重なりより良い施術ができること、「気・血・津液のめぐりへの願い」といった3つの思いが込められているそうです。


東京衛生学園に入学したのも「縁」、あん摩マッサージ指圧の重要性という「円」、そして中医学による「気・血・津液のめぐり」。生き生きと仕事をしている様子がうかがえる明世ちゃんらしいお話でした。あっ、明世先生らしいご講演でした。お忙しいところ母校のために、そして未来の後輩たちのために、ありがとうございました。

1・2年生の中医学担当
 高橋大希

*白石明世先生の鍼灸治療院は→EN body conditioning saIonをクリック!