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【はりきゅうマッサージ治療室だより】「春の訪れと肝の補養」

2024年03月15日はりきゅうマッサージ治療室だより

「春の訪れと肝の補養」

東京ではあと数日後には桜の開花が見込まれる頃となりました。
花粉症で辛い思いをされている方も多いかと思いますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

桜は今年も平年に比べて数日程早い開花が予想されています。
桜の花芽は晩秋に一度休眠し成長を止め、8℃以下の気温を一定期間さらされることで目を覚ます
「休眠打破」の時期を経て、その後の気温の上昇と共に成長し開花に向かうプロセスを踏みます。
また、東京では、2月1日以降の最高気温の積算が600℃に達すると開花するという「600℃の法則」
といわれる指標もありますよね。

   

今シーズンは寒暖差が大きい日が多かったこともあり、寒かった印象をお持ちの方もいらっしゃる
かもしれませんが、全国的に平年よりも気温が高い冬でした。
そのため休眠打破以降の花芽の成長も順調で、早めの開花が見込まれているようです。

春は陰から陽に変わり始める季節です。桜の休眠打破以降の成長の如く、人にとっては、
冬の間に蓄えてきたものが一気に外に向かって溢れ出る季節でもあります。
因みに、東洋医学の五行論では春は五臓の「肝」の季節。春は肝に変調を招く季節とされます。



肝には、気が広がって移動していくための機能、血液を貯蔵し供給を調整する機能があります。
肝に変調をきたし、気が上手く流れないと、血液や水分の流れも滞り、身体に不調が現れることに繋がります。
また肝の気が上昇しすぎると、目の充血や頭痛、イライラ等の症状が現れることも。
花粉症の悪化もこれに関係するケースがあるかもしれません。



さらに新年度を控え、環境の変化によるストレスから肝にダメージを与えることも考えられます。
自律神経の乱れにも繋がりますので、この季節に体調の変化を感じる方も多いのではないでしょうか。

そこで、春は肝を補養することが重要となります。適度な運動を行って気を発散させましょう。
朝早く起きて運動することもこれからの季節に合ったものです。また、酸味は肝と関係しますので、
柑橘系の果物を摂るのもおすすめです。現代医学でも柑橘系食物はストレスに効くとされています。
春が旬のセロリやセリ、イチゴも肝の補養に良さそうです。

ところで、2024年3月15日は、1年に4~5日しか無いとされる大吉日。
新しいことを始める絶好の日ともいわれています。気持ちを前向きに持ち、新しいことにチャレンジする
気概を持つだけでも肝をはじめ身体に良い影響を与えるかもしれません。

明るい陽射しで暖かくなる季節を良い体調で過ごしたいですね。
鍼灸やマッサージでも身体のバランスを整えるお手伝いができます。
治療室では皆さんのお越しをお待ちしております。(KA)