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井上 裕次

社会人だった私が理学療法士を目指した理由

理学療法士

井上 裕次 さん

理学療法士
リハビリテーション学科 学科長補佐

  • スペシャル

井上先生は、社会人から転職し東京衛生学園に入学、理学療法士としての活躍を経て、
現在リハビリテーション学科の学科長補佐として学生さんたちをサポートしています。
今回は井上先生にその当時を振り返ってもらい「社会人だった私がなぜ理学療法士を目指したのか?」を聞いてみました。

Q.社会人時代の職種は?

大学卒業後、某大手食品会社の福利厚生部門に就職しました。仕事の内容は、子供向けの野外活動や旅行を企画運営する部門でした。夏はキャンプ、冬はスキーなどの旅行を企画して同行していました。
大学が教育学部だったので、子供の教育に関わる仕事がしたいと思い選びました。この仕事を通じて、障害を持った子供さんにも出会いました。そのことが理学療法士の道を真剣に考えるきっかけにもなったと思います。

Q.理学療法士に転職しようと考えたきっかけは?

実は高校生の時、理学療法士になりたいと思ったこともあったのですが、その時は自分には無理かなと思ってあきらめました。
就職して数年後バブルがはじけてしまい、所属部門が廃止になってしまいました。
その時、会社に残ることも考えましたが、本当にやりたい仕事に就きたい!と思い、理学療法士の道にチャレンジすることを決めました。

Q.理学療法士になって、社会人から転職して良かったと感じたことは?

理学療法士の免許を取得してすぐ大きな総合病院のリハビリテーション科に勤務しました。
正直、初めの数年は理学療法士の仕事は医療にプラスαな感じの、患者様にとってちょっとしたサービス程度のものと思っていました。
世の中が豊かになって、命を救う重要な医療に少しサービスが付けられるようになったぐらいに感じていたのです。
そんな折、リハビリテーション部門のない病院に週1回だけ非常勤で勤務する機会をいただきました。
病院自体は、救急車を受け入れたり手術をおこなったりしてごく普通の病院でした。
患者様も総合病院にいらした患者様と年齢や疾患などほとんど同じような方々でした。
しかし、総合病院では当たり前に自宅に退院されていったような方たちが、その病院では寝たきりになってしまったり、場合によっては亡くなってしまう方などがたくさんいたのです。
その現実を目の当たりにしたときはじめて、この仕事はプラスαのサービスなんて生易しいものではない、と実感しました。
それからは、理学療法士という仕事に対し自信と誇りを持つことができました。
今では一生涯続けていきたい仕事だと思っています。
様々な仕事がある中で、そんな風に思える仕事に巡り合えたので、多少遠回りしてでもたどり着いて良かったなぁと思っています。

Q.これから理学療法士を目指す社会人へのメッセージ!

この仕事は奥が深くて、本当に面白い。自分では好きなことをやっているだけなのに、人から感謝されたりする。
自分の職業を誇りに思え、他の人にもぜひやってみたら、と薦められる。私は真面目にそう思っています。
今さらとか、年だからとか、大変そうとか、いろいろあるかも知れませんが、「あの時思い切って良かった!」 と思える職業です。