VOICE

西尾悠

レベルの高い指導のおかげで、
トレーナーとして大きく成長できました。

鍼灸マッサージ師

西尾悠 さん

東洋医療総合学科 2015年卒業
横浜FCアカデミー チーフトレーナー

  • 卒業生
  • 夜間

入学前は大学生

かつて自分が支えられたように、選手たちを支えたい。

高校生の頃、現在勤務している横浜FCのユースチームに所属していました。しかし、ケガが多く、満足にプレーすることができない時期があったんです。そのとき、トレーナーさんに凄く助けられたことがきっかけで「自分がその立場になって、選手たちのために少しでも力になりたい」と考えて、この道に進むことを決めました。
高校卒業後は、アスレティック・トレーナーの資格を取得するために大学へ進学して、基礎的な知識や、トレーニングおよびリハビリの手法を学びました。入学当初から、鍼灸の知識や技術も身につけたいと思っていたところ、その大学の提携校に衛生学園を見つけました。両親には「やりたいなら、早くやったほうがいい」とアドバイスされたので、大学3年次からダブルスクールというかたちで、衛生学園の夜間部に通い始めました。

ダブルスクールでの学びで得られた「確かなスキル」

大学との学びの両立は、やはり大変でした。ただ、解剖学や生理学などの知識は、すでに大学で学んでいたので、座学は比較的余裕を持って学べたと思います。苦労したのは実技です。僕は不器用なので、人一倍練習しないといけないタイプ。大学の授業が終わってすぐに移動して練習したり、夜間の授業が終わってから練習したり、とにかく練習していましたね。どうやって時間を有効活用するかを考えながら、大学卒業までの2年間頑張りました。そのような学校生活を通して、鍼灸や徒手療法の基礎を徹底的に身につけることができたと感じています。また、東洋医療にはさまざまな流派があるのですが、それぞれの先生方による授業を受けて、鍼灸マッサージ師としての世界観を広げることができました。それらの学びの全てが、いまの仕事に役立っています。

選手としっかり向き合いながら、サポートしています

現在は横浜FCアカデミーで、ジュニアユースやユース選手たちのリハビリテーション、治療、トレーニング指導、各種データの管理などを担当しています。在籍選手数は150名ほど。傷害予防やリハビリテーション、治療等の仕事量が多く、効率よく業務を行わなければいけません。一人ひとりにかけられる時間が少ないからこそ、選手に自立を促し、傷害予防やパフォーマンスを上げるためのトレーニングを練習前に行ってもらうなど工夫をしています。
ケガをした選手には、症状に合わせて鍼や灸を使うことも少なくありません。相手は中高生なので、鍼灸治療に恐怖心を抱く子も多いですが、刺激が少ない細い鍼から初めてみるなどしながら対応しています。中には、地元の鍼灸院で治療を受け始めるほど鍼灸治療を気に入ってくれる子もいます。一番のやりがいは、リハビリを経て復帰した選手が試合で活躍することです。トレーナーの業務には華やかなイメージがあると思いますが、実際には大変な部分もあります。そんなとき、選手のひたむきな姿勢や笑顔に救われますね。

衛生学園は、技術も心も磨ける学校です。

衛生学園では、高いレベルで東洋医療を学び、基礎から臨床現場のことまで学ばせていただきました。しかし、一番感謝していることは、素晴らしい先生方やクラスメイトたちに出逢えたことです。先生方は距離感も近く、授業はもちろん、プライベートのことも話をしていただけました。夜間部ということもあって、クラスメイトたちは年齢も経歴もバラバラ。そんな個性的な面々との学校生活を通して、鍼灸マッサージ師に必要なコミュニケーションの取り方も身につけられました。
衛生学園で出会った方々とは、いまでも連絡を取り合っています。そのような関係性のなかで、技術だけじゃなくて、心や人間性みたいなところも磨いて、一人の人間として大きく成長できたと感じています。

(写真右:東洋医療総合学科 波田康学科長)