東洋医療総合学科Blog

【東洋ブログ 大希のつぶやき】凄いぞ 素敵だ💓 鍼灸だ!

2025年12月09日授業の様子

やっててよかった長野式。ということで、東京衛生学園の鍼灸実技は「現代鍼灸」「中医鍼灸」「日本鍼灸」の3本柱で構成されておりますが、日本鍼灸に属する故長野潔先生による長野式治療法と松本岐子先生のKiiko Styleを学んでいきます。村上裕彦先生に今年の授業を手伝っていただくのも4回目です。


毎回ブログにアップしてきてますので過去のも見てみてくださいな。

*1回目の授業【東洋ブログ 大希のつぶやき】鍼灸って素晴らしい はこちらのクリック
*2回目の授業【東洋ブログ 大希のつぶやき】以鍼伝心 はこちらのクリック
*3回目の授業【東洋ブログ 大希のつぶやき】I 💓 鍼灸

あっ、思い出しので言っておきますが、いろんな鍼灸学校のHPで、「現代鍼灸」「中医鍼灸」「日本鍼灸」の3つを学べるのは本校だけです!っていうのをよく目にするのですが、この3つの関東圏内の鍼灸専門学校で最初に実現したのは、東京衛生学園の今はなき臨床教育専攻科(教員養成課程)で、その授業を3年課程で実施したのが、私が教員2年目の25年以上前のことです。そして、長野式治療法と松本岐子先生のKiiko Styleが鍼灸学校で初めて導入したのが東京衛生学園です。まっ、どこの学校が何をテキトーに言っても、「言った者勝ち」みたいなところがありますし、だまされて入学する人はそれまでなんでね。

さて、いよいよ授業も大詰めです。村上裕彦先生の講義もよりいっそう「熱」を感じます。板書量を見ると分かるよね。長野式治療法と松本岐子先生のKiiko Styleにおける「治療のポイント」の説明。これまで学んできた「処置法」をどのように用いていくのか、「考え方」をまなんでいきます。


今回メインとなった処置法は、「下垂処置」ってことであの経穴です。


はい、「帯脈」ですね。一応、鍼灸大好き高橋として解説しましょう。帯脈穴は、足少陽胆経の経穴で、奇経八脈の帯脈をつくる1穴でもあります。『霊枢』癲狂(22)が初出となります。

しかし、『鍼灸甲乙経』『備急千金要方』『外台秘要』『銅人腧穴鍼灸図経』『聖済総録』『西方子明堂灸経』『普済方』『医学入門』なんかを見ると、婦人科の病への使用の説明を多く目にします。

現代中医学における著名な経穴書を見ると、「通調経気」を目的として、帯脈=「腰部を束ねる・締める作用」「下半身の調整」「湿邪・寒邪の除去」が挙げられ、「婦人科」「腰・下肢」「消化器」が対象となっているようです。

そんな中、長野潔先生の帯脈の使い方はとても面白いです。松本岐子先生は長野潔先生の著書『鍼灸臨床わが三十年の軌跡』の序文で「我が師匠」というタイトルで次のように長野潔先生を表現しておられます。「長野先生は…「岐伯」か「李東垣」、「扁鵲」、「李時珍」等の守護神が、きっと先生の後で援護しているのだと思います。先生の偉業は、一代の人間が一人で創 り上げたにしてはあまりにも、優れていると思います。」と。そして、そんな帯脈穴の魅力を村上裕彦もおっしゃってます。
 
写真:『医道の日本』601号より引用

村上裕彦先生の「長野式見聞記-人生を決めた「帯脉」-」を読んだことが無い人は、是非熟読していただきたい。


ってことで、みんなで帯脈穴に刺鍼します。授業ではなかなか刺す機会が無いツボの一つではないでしょうか。








ってことで、今回も弦が…じゃなかった石井弦先生が、帯脈について板書してくださいましたー!


はい、拡大。


ってことで、いよいよあと1回で授業が終了です(昨日終了しました。村上裕彦先生にとても良いことがあり、我々も嬉しくなった最終回でした)。次回のブログをお楽しみにー。

学んでて良かった長野式治療法&Kiiko Style
高橋大希