東洋医療総合学科Blog

シャシ

2013年10月05日授業の様子

シャシ、シャシ、斜刺。鍼を斜めに刺すことです。
 
入学してから私にしごかれ、地味ーな練習をしてきた1年生達は、夏休み以降がまんしてきた気持ちを解放するかのように、お互いにどんどん鍼を刺しています!
 
鍼の刺し方は『直刺(ちょくし)』と言われる、皮膚面に垂直に刺すのを基本として、皮膚面から角度を小さくして斜めにしていく『斜刺(しゃし)』、さらに鍼を倒した『水平刺(すいへいし)』もあります。
 
直刺と斜刺では何が違うのか?
 
刺す角度が違うのですが、これは基本的に身体のどこに鍼をするかで角度を変える必要があります。例えば膝のお皿の骨の下あたり、えーと、弁慶の泣きどころの辺りってのはどのように刺しても危険性は少ないです。斜刺よりも直刺のほうが刺入深度は深くなります。つまり、解剖的に深く刺せない、刺してはいけない部位、ツボ、には斜刺を用いることになるのです。左右の肩甲骨間だったり、胸、鎖骨の下なんかは、皮膚から比較的浅いところにには呼吸に重要な『肺』があるため、直刺すると危険です。そこで、肩甲骨の間が『こる』なんて時には、斜刺を行うというわけです。
 
写真:タカヒロが斜刺やっているとこ。
 
でー、いきなりそんな危険な部位での練習はできませんので、比較的安全な膝の下あたりで斜刺の練習をおこない、斜刺が『完璧』にできる状態で、比較的危険な部位での刺鍼練習に入っていきます。具体的には2年生の夏休み明けから。つまり、それまで徹底的に斜刺の練習をすることになります。1年生から2年生への進級にかかわる実技試験の内容にも、この『斜刺』が入ってきます。
 
写真:タカヒロの手元拡大!
 
写真:はい!上手にできましたー。鍼の先が皮膚に垂直ではなく、足首のほうを向けてます。
 
みんな少しずつ、技術を身に付けていきます。楽しくも難しくなってくるよー。