東洋医療総合学科Blog

GOUNN

2013年11月07日ももクロ

GOUNN。…(-_-;)。なんのこっちゃと最初は思いました。
 
で、GOUNN、GOUNN、ゴウン?、ごうん、五蘊!ってことで、なるほどとなりました(笑)
GOUNN、五蘊は仏教用語です。『五』は数字で5つの意味で、『蘊』の字は簡単に言うと人の身体と心についてで、それを5つで表現しています。
 
って、何が言いたいかって、ももいろクローバーZの新曲が約1年年ぶりに発売しましたー!その新曲のタイトルが『GOUNN』なんです。『ゴウン』と読みますが、先に述べた通りに、どうやらGOUNNの意味は五蘊のようです。今回の新曲の歌詞には諸行無常(しょぎょうむじょう)や盛者必衰(しょうじゃひっすい)といった仏教用語も出てきてます。これらの四字熟語は平家物語なんかにも登場しますので、中学や高校の時に朗読したり暗記させられたりして、意外と皆さん馴染みがあるかもしれない。
 
ちなみに、『諸行無常』とは、世の中の現実や存在のすべては、形や姿などが常に流動的に変化するものであり、一瞬といえども同じ状態を維持することは無いというような意味です。これは、東洋医学でいう気の在り方、太極観と同じことです。『盛者必衰』も同じで、勢いなどがどんなに盛んな者であっても、いつか必ず衰える時がやってくる、同じ状態はというのは無い、という意味のことです。中国医学と仏教はともにその昔日本に入ってきていますが、この辺を勉強していくと非常に面白いです。
 
写真:発売したばかりの『GOUNN』のCD。右は初回限定盤で、左は通常盤。上はおまけで付いてきたカード。初回限定盤にはPVのDVDがついてきて、通常盤には初回限定盤には入ってない新曲が1曲はいってます。あとは同じ。でも、両方買いましたー!モモノフですからー(笑)
 
でー、今回の新曲タイトルである『GOUNN』を聞いて最初に思い出したのが『五蘊抄(鈔)』だったんです(笑)。
 
『鍼灸五蘊抄』。『鍼灸五蘊抄』は江戸時代の鍼灸書です。オリエント出版の『臨床鍼灸古典全書1』(解説 安土桃山・江戸初期)にも収められています。以下、監修・解説をしている篠原先生の解説を引用してみましょう。
 
鍼灸五蘊抄は、田中知新(生没年不詳)の著した鍼灸書を中村元道(生没年不詳)が編集したものである。知新並びに元道の序によれば、知新は京の出身で、若年より鍼灸術に志して、同郷の鍼家・松沢氏に入門し、十五年にわたって見聞した術を筆記し、「五蘊抄」と命名したのが本書である。知新の友人である元道はこれを知新から入手し、四十有余年にわたり秘蔵し、延享年間にいたって上木した。本書は、三八三条の病症状に対する施鍼法(但し病症状に重複あり)、常用経穴(一四九穴)、禁鍼灸穴(八十五穴)及び四華患門取穴要領などからなる。
(『臨床鍼灸古典全書1』オリエント出版より引用)
 
写真:鍼灸五蘊抄(『臨床鍼灸古典全書1』オリエント出版より)の表紙
 
写真:鍼灸五蘊抄(『臨床鍼灸古典全書1』オリエント出版より)の中身を少しだけ見てみるとこんな感じ。腹痛とツボとして、中、豊隆、三陰交、陰陵泉が紹介されているが、腹痛を臍の上下で分けている。腹の字もよーく見るとそれぞれ違うでしょ。
 
『GOUNN』と聞いて、鍼灸を思い出すあたりは、まだ、鍼灸>ももクロ のようです(笑)。よかったよかった。私自身、『鍼灸五蘊抄』は眺めたことがある程度で、しっかり読んだことが無かったので、今回は良い勉強になりました。仏教思想と中国伝統医学の関係は深く、鍼灸を勉強していくと必ずどこかでぶつかります。ってことで、まずは皆さん『GONUU』のCDを購入して聞いてみましょう!とまとめてみる(笑)。
 
現在ももクロは『GOUNN』の発表もかねてツアー中です。千秋楽は今月末に仙台で。行きたかった…(-_-;)。がしかし、それが終わればいよいよ毎年恒例のももクリがカウントダウンダー!