東洋医療総合学科Blog

人に教える前に

2014年04月24日授業の様子

今年の臨床教育専攻科の鍼灸基礎実技の授業が始まった。
 
臨床教育専攻科は、はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師の国家資格を持つ方々の為のアドバンスクラスです。専門学校での教員資格を得ることもできます。
 
今年の1年生達。おっ、カメラ目線(笑)
 
国家資格を持ち、教育資格まで得ようという人達が、鍼灸の『基礎』の実技授業?と思うかもしれませんが、基礎練習ってやつはどんなに上手になっても必要なものなんです。しかも、この『基礎』ってやつは、わかっているようでわかっていません(笑)。
 
例えば、みなさんは『箸(はし)』の正しい使い方を身に付けていますか?
自分の箸の使い方が正しい(日本の伝統的な用い方)かどうか知っていますか?
知っている人は、それを他人に伝えることができますか?
 
書いてます書いてます!
 
以外と難しいのです。
 
ましてや、鍼の持ち方なんて言ったら、多種多様。自分が学校で習ってきたものが全てだと思ったら大間違い。それどころか、習ってきたことだってちゃんと身に付けているかも怪しいものです(笑)。
 
普段の食事で箸を当たり前に使用したり、あるいは本来の使い方をしていなくても食事はできます。でも、正しい使い方にはそれなりのメリットがあるのです。鍼の持ち方にも、持つ意味があり、その持ち方だからできる鍼の扱いがあるのです。だから、まずは自分の鍼の持ち方を自分で分析してみよう!というのが、最初の授業。
 
おっ、青白衣は神奈川衛生学園専門学校の卒業生。
 
武術をやっている人達は、稽古の中でその基礎を反復練習します。スポーツをやっている人達もそうですね。イチロー選手レベルだと素振りしない!なんてことはないのです。鍼灸だって同じなんですが、どうも、ちょっとの練習で身に付いたり、人生経験でなんとかなると勘違いしている人が多いです。
 
悩んでいるね。自分の鍼の持ち方に…。
 
基礎を確認し、基礎を学び、基礎を身に付ける。
 
そして、他人を知る前に、他人に教える前に、自分を知る。
自分のやってることがわかってない人が他人になんて教えれましぇーん。