東洋医療総合学科Blog

教育実習が始まりました

2013年06月11日授業の様子

臨床教育専攻科の教育実習がスタートした(-_-;)。
 
写真:今年の教育実習生。東京衛生出身者は一人もいない。左からシズカちゃん、フクダ君、チヒロ、ミホちゃん。
 
私が臨床教育専攻科を卒業したのが13年前。
 
朝9時前から夜9時過ぎまで1日5コマの授業を聴講して、指導案を書き上げ、担当科目の先生と打合をする。科目の予習なんてもちろん学校ではできず、家に帰ってから。実技と東洋医療系科目が好きだった私は、2科目中1科目だけ選択できる教育実習で1年生の鍼灸実技を希望。よって座学は勝手にきめられ1年生の人体の構造と機能(解剖学)を担当することに…。睡眠時間を削って授業の準備をして、忙しい担当の先生に時間を作って頂き模擬授業をする。日によっては仕事の後に飲みに行き、教育について熱く語る…。そんな2週間。
 
写真:仲よく日誌を書いている。まだ笑顔が見える。
 
担当した人体の構造と機能の授業は、ちょうど全身の骨を勉強中で、私が担当する範囲は頭蓋骨(頭の骨、頭がい骨)の予定でした。何日もかけて頭の骨について予習をしていたら、本番直前で顔面頭蓋(顔の骨)に範囲変更。担当の先生曰く、「ごめん、進んじゃった(笑)』。頭の骨と顔の骨って、勉強するとわかるのですが、顔の骨って小さい穴がいくつかあって、そこに血管やら神経が通るので、血管や神経の勉強もしないと授業できないですよ…。で、勉強していくと予習が終わらない(-_-;)!ってことになってくるんです。まー、今となってはそういう無茶ブリがあったから、今の業務も熟せているのかもと、感謝もしてますが。そんな授業を担当したクラスが、現在教員としていっしょに頑張っている学科長補佐の波田先生のクラスでした(笑)。
 
私が師と仰ぐ鍼灸師が二人います。一人は鍼灸を教えてくれた師。もう一人は鍼灸教育を教えてくれた師。
 
教育実習で大好きな鍼灸の実技の指導に当たってくれたのが、鍼灸教育の師匠と仰ぐ島田先生でした。私が学生時代の東京衛生学園専門学校の実技教育といったら、とても技術と呼べるものではなく、母校で習ってきたものとは違うし、教わっている学生の技術レベルに驚き、この学校の実技は何をやっているのかと思っていました。生意気な私はずけずけと先生に意見をぶつけ、教育実習期間中なのに何度も飲みに連れて行って頂き、夜遅くまで鍼灸の教育について熱く語り合いました。そんな教育実習での鍼灸の実技内容は、「大希が今学生に伝えたいこと、好きなことをやりなさい」というものでした。
 
実習を終えて、なぜ島田先生が東京衛生学園で教員をやっているのか尋ねたら、島田先生はお父様も鍼灸師、そんなことから母校の実技内容に疑問を持っていたそうです。そこで、自分が卒業した東京衛生学園専門学校の実技の内容を何とかしたかったと。当時の実技主任的な先生に代わって、自分が責任を取るからと理事長に意見し、ここまで授業を工夫してきたと。島田先生が学生中の授業なんてヒドイの何のって…後から聞いて衝撃を受けました。先輩達の悪口は言いたくないですが、事実は事実(笑)。島田先生が問題意識を持って授業をこんなに変えてきたんだなーと思ったら、教育ってすごいなーと感動しました。そんな島田先生に、うちで(東京衛生学園専門学校)いっしょに教育をやらないかと声をかけて頂き、今こうして教育に携わっている次第です。先生といっしょに教員をやれたのは、1年間だけでしたが、今の高橋大希、学校の先生としての高橋大希がいるのは島田先生のお蔭です。
 
教育実習という2週間は、一人の鍼灸師を大きく変えてくれます。それは、指導してくれる先生、貴重な授業時間を使わせてくれた学生さん、いろんな人の協力があって。誰の爲の教育実習なのか、何の爲の教育実習なのか、よーく考えて欲しい。
 
写真:まだ初日だからピースの余裕も。さて、いつまでこのテンションが続くか…(笑)
 
写真:一応、チヒロ的には緊張しているらしい(笑)
 
そうそう、ちなみに、島田先生が「大希が今学生に伝えたいこと、好きなことをやりなさい」と言われてやった鍼灸実技は、現在教員としていっしょに頑張っている西村先生のクラスです(笑)。
 
東京衛生学園専門学校の実技教育を背負う 専任教員 高橋大希