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【東洋ブログ 大希のつぶやき】中医鍼灸 棒灸頭針
2025年12月24日授業の様子
中医学といえば東京衛生学園、東京衛生学園といえば中医学。
そんな東京衛生学園の中医学教育を長年に渡って支え、そして発展し続けてくださっているのが講師の河原保裕(かわはら やすひろ)先生の「中医鍼灸実技」の授業。今回は「棒灸頭鍼」の実技の様子です。あっ、「棒灸頭鍼」って私の造語です(笑)

灸頭針の発祥は中国説と日本説がありますが、高橋調べでは中国発祥のようです。日本では笹川智興先生考案となっておりますが、赤羽幸兵衛先生が医道の日本社から「特殊針法シリーズ」として『灸頭針(鍼)法』を著したこともあってか、笹川先生のお名前はあまり知られていない印象です。散艾を刺入した鍼柄に付けて燃焼させる「灸頭鍼」ですが、中国では近年「棒灸」をカットしたものを使用することが多いようです。
写真:河原保裕先生の授業配布資料から引用させていただきました。東京衛生学園の講師の先生方の配布資料の作り込みは凄いです。

灸頭鍼は、鍼を垂直に刺入することがほとんどです。ちなみに、笹川智興先生は当初、斜刺でおこなっていたそうですが、後に直刺に変更されたようです。ってことで、まずは中国鍼の刺入から。
写真:オスズが中国鍼を刺しています。オスズ中国鍼得意ですね。

写真:河原保裕先生の細かいチェックが入ります。

写真:河原保裕先生がお手本を見せます!

上野悠香先生のチェックも厳しいです。ってか、実技の授業とは厳しいものなのです。

はい、なかなかいい感じです。1本だけ(写真左から2本目)だけおしいね。

日本では灸頭鍼に使用される艾は、使用する鍼と施術するツボによって使い分けられることが多く、上精製、中精製、低精製といろいろ使われます。中国の棒灸に使用されている艾は低精製艾になりますので、火力が強い反面煙の量もはんばないです。ってことで、河原保裕先生の頭とメガネの理由が分かりますね(笑)。

河原保裕先生曰、カット棒灸は散艾に比べて重量もあるので、底辺から均等に着火することが求められます。また、棒灸故に、なかなか着火しずらいので、ライターで使い方にもコツがいります。

河原保裕先生の手元をアップ!

マスダ君もいよいよ着火します。

手元拡大

すかさず上野悠香先生のチェックが入ります(笑)

上野悠香先生のチェック、入ってます(笑)

大丈夫そうです。

はい、皆さん次々に着火していきます。

順調順調。

なんで?(笑)

ってな感じで、カットした棒灸を使用した灸頭鍼でした。一人の腰に4カ所、クラス全員(半分は患者さん役として寝ていますが)だと凄い煙です。埼玉から授業に来て下さる河原保裕ですが、白衣に着替えて授業していますので服
の臭いは心配ないのですが、髪の毛にも臭いが付いてしまいますので、頭を手ぬぐいで覆うのは必須です。また、先生方は指導で実技室内を移動されますが、当然、灸頭鍼の煙は上にいきますからね。

灸頭鍼は寒証や虚証に使用することがほとんどだと思いますが、なかなか魅力的な治療効果を発揮してくれます。私も治療でたまに用います。艾の落下による火傷が一番の心配となりますが、そこを技術でクリアすると(あと煙)非常に使える技に昇格してきます。奥深いです。灸頭鍼。昨年、灸頭鍼についての原稿をまとめましたので、そのうち公開できると思います。










