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天津通信

【鍼灸マッサージ師】天津留学通信69 ~天津の春節&中国1美しい図書館~

2018年03月05日

 今月2月末には最高気温も10度を越す日があり、天津にも春の息吹を感じます。2年目の春を迎えるかと思うと改めて、時間の流れは速いなぁ、と感じます。

<中国天津の春節>

 さてさて、中国天津で初の春節を!と思いまして今回日本に一時帰国をしなかった私ですが、先月の報告で申しましたとおり「天津では爆竹を使わない!」と…何とも残念でなりませんでした。それによりこの春節休みの期間、何もせず春節らしい雰囲気を味わう事もなく、中国人の友人は?皆さん実家に帰ってしまいました。では一体何をしておりましたかと言いますと…何もせず部屋で読書をしたり、外に出てはブラブラ、中心街に行ったり、春節休みの期間は閉まっているお店も多いので自分でご飯を作ったり…これは日本に帰った方が良かったのでは?(笑)と思ってしまいました。唯一行ったとすれば、この古文化街、恐らく天津研修で後藤学園の学生さんは行かれたかと思いますが、付先生もお勧めをしていたので雰囲気を味わってくる事に。

天津2-1
 

 沢山の人で溢れかえっております。

天津2-2
 

中央の通りには屋台も沢山並んでいます。夜はもう少し雰囲気も良くなると思うのですが、冷え込んでしまうので面倒臭がりな私は帰ることに。人も多かったのですが、もう中国に1年半もいれば習慣と化してしまいます。
さてさて、話は変わって春節後、とある図書館に行ってきました。そこは何と中国イチ美しいとされる図書館…
 


 一体全体上部の本はどうやって取るのでしょうか(笑)
 これ、タダのアートなので本物の本ではありません(笑)ちなみにここは本当の図書館なので本が借りたい際には借りることも出来ますし、本を読むスペースも設置してあります。更にこの場所、この他にも美術館含め飲食店も多数併設されていますので週末を過ごすにはモッテコイの場所です。
 


因みに天津の中心部から電車で一時間以上かかる滨海地区にありますゆえ、少し面倒ではありますが来る価値は大いにあります。
 

<病院実習>

 2月は春節を挟んでおりましたので、病院も休みになっておりました。旧正月の年末と年明けは患者さんも特に少なく、新患さんもいらっしゃる事もなく何とも静かな病院でした。この期間は実習生も里帰りをしているので少なく、外来では先生とほぼマンツーマンのような状態で、先生と中医学に対しての理解を深められる貴重な時間となりました。これに関してはある意味、春節の期間に中国に残った益があったのではと思います(笑)。

依然として先生は中医学からくる整体観念を大切にしており、それは外的な部分いわゆる外因だけでなく内因のケアも欠かせないと解いて下さりました。表裏一体であるように、心の安定は身体にも繋がっている。その点において個を見る中医学では効果を発揮するので、先生の外来では機械的でありながらも穏やかな雰囲気に包まれているのだと感じます。特に先生の人柄なのかなと。

この内因のケアに対する治療は器質的疾患ではなく数値化が難しい為に、西洋医学では特に難しい部分であり中医学(東洋医学)の得意とする分野です。この分野に関しての可能性は広く大きなモノであり、とある国の軍隊が鍼灸の治療を精神医学に応用しているように、一概に鍼灸が内分泌系に対する治療というシステマティックな話だけでなく、もっと大きな役割を果たせると私は考えております。人を診る(治療をする)というのは科学の集大成でもあり医学でもあり、且つ精神論ではない事。診る(治療する)こと事態が本来は「癒やす」という行為なわけで、医学であり科学である傍ら、東洋医学の中にはその癒やしという存在が大きい。中医病院で実習をしているとよく感じます。癒やしという部分の追求は難しいので、人を診た、経験値を重ね医術を深める事により発揮できるモノではと感じます。

この天津中医薬大学での実習はとても価値の高いもので、多くの患者さんをしかも沢山診れる経験値を増やす格好の場所だと改めて感じます。日本で同様の患者さんをどれだけ診れるでしょうか?それを考えるとこの実習は貴重で価値のあるものだと感じます。最近では患者さんにも日本での情報を含めてアドバイスが出来るくらいの語彙力にもなったので、より実習が濃いものとなってきました。
「非学的」な内容にはなりましたが、残りの実習もより濃いものにしたいと思います。

田中悠理