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天津留学通信

【鍼灸マッサージ師】天津留学通信72 ~残り2か月の実習と大連へ行った話~

2018年06月12日

 5月に入り、ついにこの留学も残すところ2ヶ月を切ったのか、と思うといよいよソワソワしてきます。真夏と化している天津ではスイカがとても美味しい季節となりました。うるさすぎる車のクラクションも、列を作るという言葉がどこに行ってしまったのかバス停も、もう残すところあと2ヶ月です。

<中国大連へ>
以前から私、とても行きたかった中国の都市に大連がありました。中国大連といえば聞いたことくらいはあるのではないでしょうか。数ある中国の都市でも日本とは歴史的に深く関係している中国大連ですが、今回はこの大連という都市がどのような雰囲気なのか、どのような街なのかを感じるべく時間を取り行ってみることにしました。
 もともとこの大連という都市は日露戦争の後に租借権が日本に譲渡されそれ以降、貿易都市とすべく日本が積極的に介入し、第二次世界大戦後も東北の都市の中でかなりの発展を遂げてった場所として有名です。大連は今でも1500社を超える日本企業が展開しており、いわゆる「親日」的な場所としても有名です。

今回ももちろん長距離列車で行きました。やはりこの長距離列車での中国人とのお喋りこそ、唯一の楽しみでもあります。日本とは比べ物にならないような田舎の風景を見ながら、電車に揺られること10時間、ついに到着しました大連駅!夕方に出発して早朝の6時に到着。4月末ですが、天津と比べるとやや肌寒く…4月の大連は日本の春と同じような気候でした。
 さて大連に到着しました私は、いま流行りの民宿アプリで予約した場所へ向かうことに

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なかなかの場所でした。美しい景色。さて夜はどうでしょうか。

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画質は悪いですが…。綺麗です。

 そして大連に来たら絶対に訪れたい「白玉山」へ!
この白玉山、日露戦争後に東郷平八郎と乃木希典が戦没者追悼のために建設した場所で、中心部からバスと電車で1時間強ほどの場所に位置していました。ここで一つ驚いた、というか発見したことが、ここ大連市の地下鉄にはなんと日本語での構内放送があるのです。天津ではもちろん日本語での放送が無いので、大連はそれだけ日本に馴染みのある都市なのだと感じさせられました。
ようやく白玉山に到着、山というよりは…丘でしょうか、
 
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ケーブルカーで登頂することも可能ですが、今回は自分の足で上までいくことに。お昼近くになり気温も上昇し暑くなってきました。途中で出会ったご高齢の方々の団体と一緒に登頂すること20分ほどでしょうか、ついに到着!とーっても見晴らしが良いです!
 
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 そもそもこの大連という都市は日露戦争後に日本がつけた都市名でした、元々の名前である「旅順地区」にある、この旅順港には日によって潜水艦が停泊していることもあるそうで、その日は写真も撮らせてくれないそうです。当時、ロシアの支配下だった大連に日本が進出し、その日露戦争の戦闘の際に大規模な戦場になったのがこの旅順港という場所でした。ここに来るまでは歴史の教科書の内容でしたが、いざ来てみるととても感慨深く、ある意味歴史を感じさせてくれる場所でした。それとは裏腹にとーっても気持ちの良い場所なので、日本の方ならば一度は来てみるのも良いかと思います。
最終日は大連の日本料理店へ。金曜の夜にもなれば大連のメインストリートでは噴水が上がり音楽と共に週末の夜を華やかに飾ってくれます。
 
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<病院実習>
 付先生が体調を崩されているのもあり、韓景献先生のもとで実習をさせて頂いております。先日とある患者さんに醒脳開竅法を実践した際に、尖足に対してのアプローチの反応がとても薄かったので、基本的な手技や方法はわかっていても、まだ技術という部分で個に合わせた刺鍼方法がなっていないのかな。という印象を持ちました。中医学は知識や理論。弁証があってこそのものだとは思うのですが、実践して治療経験を積んで、という過程があるからこそ個に合わせた治療ができるのだと思います。もちろん醒脳開竅法に限らず、この第一付属医院の鍼灸及び神経内科での顔面神経麻痺やその他神経疾患の治療法も、知識と技術が伴ってこそ治療効果を出せるのだと、当たり前の事なのですが改めて実感させられました。そのために日々刺鍼技術と知識を増やすことに努力しなければいけないわけで、知識だけ、技術だけ、では一人前の治療家には程遠いのかなと思わされました。

 とあるMS(多発性硬化症)の患者さんが、自分で座位の保持が以前までは難しかったのが、今では完全に自分で保持する事が可能になりました。というのは結局、西洋医学的な、東洋医学的な、というものではなく、結局は治療効果がでなければ何の意味も持たないのだと、それが医学なのだと中国にいて改めて感じさせられました。東洋医学的なとか、西洋医学的なとか、結局はポイントポイントで治療効果を出せてこその中西医結合医学であると感じています。

 先日、こちら第一付属医院に豪華客船で仕事をなさっている方が研修で来られました。その際に船の中で中医学(東洋の医学)をどのように扱っているか、という話をお聞かせくださいました。「中医学はどのような病気にも効果がある神秘的なもの」という位置づけらしく、韓景献先生もそれを聞いて、そんなものは存在しないよ、と驚いていました(笑)。中医学を全く知らない人からすると、とっても神秘的な何か、という認識が世界では未だに強いのは事実だと思います。

 ICD-11国際統計分類(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems, or ICD-11(国際統計分類))に新しく東洋医学の分野が組み込まれるという流れや、日本でなく世界的にもっと中医学が認識される事を私も強く望んでいます。なので治療家の一人として、この事を沢山の人に理解していただけるような治療家になりたいと考えています。そのためには知識と技術を身につけ、中西医結合をモットーとして、治療効果の出せる治療家になりたいと改めて思った5月でした。

田中悠理

 
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