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【理学療法士】大学と専門学校の違いとは?/東京衛生学園専門学校

2020年05月16日リハビリ

 理学療法士の学校選びは「大学にするか専門学校にするか?」「3年制にするか4年制にするか?」と悩むところが多いと思います。保護者の方たちから見ると、ご自身が進路を考えていた時代の感覚で、なんとなく「大学の方が安心」と思いがちかもしれませんが、“理学療法士”という職業のことを考えると、違う見方をした方が良いところもあります。

「大学と専門学校との違い」について、5つのポイントを挙げてみました。
 
1.授業内容について
 講義形式の授業については、大学でも専門学校でも大きな違いはありません。
 国家試験の受験科目は決まっていますので、大学でも専門学校でも受験に必要な授業内容は必ず網羅しています。
また、理学療法士教育で必須の臨床実習についても、その内容や実施時間などは専門学校と大学では大きな違いはありません。強いて言えば実習先でしょうか。医学部のある大学では附属病院や関連施設での実習となることも多いですが、専門学校ではいわゆる一般病院、介護老人保健施設、クリニック等での実習となることが多いです。
 授業に関しての一番の違いは一般教養科目があるかないかです。大学では“学士”を取得するためどちらかというと“学問”に重きが置かれています。専門学校は実践的な職業教育を行うことが主になるため、現場で活かせる“知識”“技術”を磨くための授業に力を入れています。

理学療法士 大学 専門学校-教員
 
2.教員の資格について
 大学は学問を追及するための学校という意味合いもあるため、理学療法士養成コースの教員の資格要件は「教育研究上の業績が認められる者」という、学問的な実績が求められています。そのため、大学卒業後に博士課程に進学し、研究に携わってきた方が多いです。
 一方専門学校では「5年以上理学療法に関する業務に従事した者」という、専門職としての経験が求められます。やはり専門学校は実践的な職業教育を行う学校ですので、教員にも職業に直結した資質、能力が求められるのです。
 
3.就職について
 資格を必要としない一般企業への就職を考えると、大学卒の方が有利になるケースが多いですが、“理学療法士”の場合は国家資格を有していることが前提となりますので、大卒だから有利になるということはありません。
 就職で有利になるポイントになり得るのが、いわゆる“伝統校”を卒業していることでしょうか。卒業後、10年、20年のキャリアがあれば、新人を採用する立場になる人もいます。信頼できる母校の後輩を採用することもありますし、それほど規模の大きくない病院や施設では求人を公募する前に、まず自分の母校に問い合わせてみることもあります。
 ただし、就職の際に一番見られるのは、どこの学校を卒業したかということよりも、「あなた自身がどういう人なのか」ということです。これは一般企業と変わりません。

理学療法士 大学 専門学校-就職
 
4.学校の雰囲気について
 敷地の広さ、附帯設備の多さについてはやはり大学の方が勝っています。これは学校を設置する基準が大学と専門学校では異なっているためです。先にも出ましたが、大学は「広く学問を学ぶための学校」という前提がありますので、中学校や高等学校と同じように、グランドがなくてはダメ、体育館がないとダメといった法的な規制があるためです。
 一方専門学校は「実践的な職業教育を行う学校」なので、「教育上必要な設備」を最低限備えておけば良く、グランドも体育館もない学校がほとんどです。ただし、理学療法士教育に必要となる設備については大学も専門学校も違いはほとんどありません。
 また、クラスメイトですが、大学ではほとんどが同世代(というより同年齢)ですが、専門学校、特に3年制の専門学校には、大学や社会人経験を経た方も入学してきますので、年齢層が幅広くなる傾向があります。試験前など普段の学習に苦しんでいる時、お兄さんお姉さん(場合によってはお父さんお母さん?)に頼りたいという気持ちのある方は、3年制の専門学校の方が雰囲気的には合っているかもしれません。就職先のことを考えても、同年代の人たちだけが働いているわけではありませんので、そんな社会の縮図(?)を学生の時から経験したいという方には3年制の学校が良いと思います。
 そして、普段から授業でお世話になる教員の雰囲気は大学と専門学校の違いというよりは、各学校それぞれの雰囲気があるという感じでしょうか。こればかりは体験入学、オープンキャンパスなどに参加して自分の肌で感じるしかありません。


 
5.入試について
 今では大学も含めてAO入試や推薦入試など、様々な入試が行われており、入試の違いによって募集人数が違うこともあるため一概には言えませんが、大学は3~5倍、専門学校は1~3倍といった感じでしょうか。
 大学受験は偏差値で目指す学校を絞るのが一般的ですが、専門学校は正確な偏差値が公表されていないので、偏差値を参考にするのは難しいと思います。また、生徒さんの偏差値が高くても、専門学校には合格できないこともあります。
 今の入試の在り方では、やはり大学は「学問を追及するための学校」という前提がありますので、入試についても学力が重視される傾向にあります。一方専門学校は「実践的な職業教育を行う学校」という前提ですので、学力よりも「理学療法士としての資質を備えているかどうか」の方が問われます。その資質といっても高いレベルのものが求められているわけではなく、現場で求められているような人材像である「明るさ、元気さ、素直さ」といった要素を持ち合わせているか、理学療法士として働き続けていくことができるかどうかといった視点が重視される傾向にあると思います。そんなこともあり専門学校の入試では筆記試験だけでなく、「グループ面接」など、学力だけでは測れない生徒さん自身の良さを探るための方法がとられています。
 
 以上、大学と専門学校との違いについてまとめてみましたが、大学が良いか、専門学校が良いか、という問いへの正解はありません。
 学校選びの出発点はやはり「あなた自身がどんな理学療法士になりたいか?」ではないでしょうか。「理学療法士としてどんな活躍をしたいのか」、「その志を実現するのに最も適している学校はどこか」という視点から、大学と専門学校、4年制と3年制、どちらが自分に向いているのかを考えながら学校選びに取り組むのが良いと思います。
(広報担当)
 


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