東洋医療総合学科Blog

モクサアフリカ(Moxafrica)講演告知

2016年10月19日イベント

今回のキーワードは、結核原志免太郎モクサアフリカ(Moxafrica)です。
 
結核(けっかく)って病気を知っていますか。
結核結核菌という小さくて人の体に悪さをする生き物が、人の体の中に入って増えて起こる病気のことです。エジプトのミイラからも結核にかかった痕が見つかったこともある、昔からある病気です。結核菌は肺に入って悪さをするのですが(肺結核)、最初は風邪と似たような症状がでます。セキ、痰(たん)、発熱などの症状が長く続くのが特徴です。ひどくなると血を吐いたり、呼吸困難に陥り、死にいたることもあります。肺以外にも、腎臓、リンパ節、骨、脳など体のあらゆる部分に影響が及ぶことがあります(肺外結核)。
 
鍼灸師にとって結核はいろんな意味でつながりのある病気です。
昭和の時代に活躍し、名灸師と呼ばれた先生がいました。深谷伊三郎先生です。灸の名人として鍼灸師で知らない人はいない深谷先生ですが、若い頃に結核で5年もの間病床を過ごした深谷先生は治療によって命を救われます。ちなみに、同じ時代に日本を代表する鍼治療法の一つである経絡治療(けいらくちりょう)の生みの親、岡部素道先生、井上恵理先生も鍼治療によって結核を克服しております。おと結核、日本で鍼灸を学んでいるなら、このつながりは知っていて欲しい。
 
そんな結核が今アフリカで問題になっており、アフリカの結核患者さんを日本のお(透熱)で治療しようという運動が行われています。
 
それがモクサアフリカ(Moxafrica)です。
 
モクサアフリカ(Moxafrica)はイギリスの鍼灸師によって2008年に創立したチャリティ団体で、アフリカのサハラ南部で広まりつつある肺結核の患者さんを助けるために、薬の治療に日本のお(透熱灸)を加えて、また薬が手に入らない場所では代替療法として用いることによる治療の可能性を研究しています。アフリカにおける結核はエイズといっしょに感染している場合が多く、この病気で毎日2千人のアフリカ人が亡くなっているそうです。このような患者さんの治療費は非常に高価な為、病が進行する前の安価な薬を使用する段階で治療を加えることによって、病の総合的な治療を高める可能性の研究を行っているのです。そこでのお灸は原志免太郎医師の提唱した方法により行われているそうです。原志免太郎医師はお灸によるセルフケアで当時「男性長寿日本一」として108歳まで長生きしたので有名です。現在、これらの治療により結核の患者さんたちは、薬の副作用である関節の痛みと疲労が軽減され、結核自体も他の患者さんより早く回復することがわかってきたそうです。
 
そんな、モクサアフリカ(Moxafrica)の代表者マーリン・ヤング氏による特別な講演会を、東京衛生学園専門学校で開催します。
※2014年の講演会の様子はこちらから


HELP MOXAFRICA JAPAN PROJECT 2016:モクサアフリカ代表来日記念
講演会 「モクサアフリカ―お灸の挑戦:世界で広まる薬剤耐性結核と戦う」
 
日時: 11/10 (木) 18:00開演(開場17:30)20:00終了予定
会場:東京衛生学園専門学校 AVホール(東京都大田区大森北4丁目1-1)
交通:JR京浜東北線「大森駅」中央改札口 東口より徒歩5分
講演者: マーリン・ヤング/通訳 伊田屋幸子
 
参加費:無料 当日会場入口に募金箱を設置いたします。モクサアフリカへの支援をよろしくお願いします。
 
※参加予約は不要です。AVホールは138名(席数)収容可能です。
※鍼灸師・鍼灸学校学生対象の内容ですが、興味のある方はどなたでも参加可能です。

 
東京衛生学園専門学校はモクサアフリカ(Moxafrica)を全力支援します
きゅう師で専任教員 高橋大希