東洋医療総合学科Blog

1年生初めて鍼を構えるの巻

2014年06月03日授業の様子

やっと、やーっと、1年生が鍼を刺す練習を始めました。
 
学校行事の関係で例年に比べて開始が遅かったので仕方ないのですが、他校では自分の足に鍼を刺し始めているとこともあるらしいので、東京衛生学園専門学校はずいぶんゆっくりですね(笑)。
 
はい、わざとゆっくりなんです。ここで急いでも仕方ないです。
 
写真:初鍼の構え。実は席にも秘密があります。毎回同じ人と、隣同士に座ります。どうやって席を決めているか、隣の人と組んでいるかわかりますかー。こういうところにも授業のコツがあります(笑)
 
習い事と言われるものには、手順などの正しいとされる方法があり、それには一つ一つの意味が存在します。スポーツなどもそうです。例えば野球でのバットの握り方。両手でバットを握ることは皆さん知っていると思いますが、右手が上が左手が上か、どちらが正しいかは知っていますか?これは、バッターの利き手に影響されます。剣道の竹刀も両手の持ちますが、同様です。では、バットのどこを持つのか、竹刀のどこを持つのか、左右の手はくっつけるのか、離すのか、一つ一つに、意味があります。飛んでくるボールを打ち返す為の持ち方、振りかぶって切る為の持ち方。
写真:皆お揃いのトイレットペーパーに鍼を構えます。いろいろ試した結果、この商品に行きつきました。ちなみに、たまに何処のですか?と質問してくる人がいるので教えます。『スコッティ フラワーパック 2倍巻き ダブル』です(笑)
鍼にも当然同じようなことが存在します。これを基本とか型と表現します。
鍼には、鍼を扱い為の持ち方、姿勢、体の使い方が存在します。
今まで鍼なんて触ったことも無い人達ですので、持ち方も知らなければ、その意味も知りません。
よく、技術を真似るとか、盗むとか言いますが、それは盗み方、真似方を知っている人にはいいのですが、鍼の素人が鍼の技術を盗むなんてできるわけがありません。どこを盗めばいいのか、どこを真似ればいいのか、感覚やセンスという言葉でごまかして何となく真似ることほど、また、真似させることほど恐ろしいことはありません(笑)。
だから、まずは知識として頭で覚えて理解します。そしてそれを一つずつ体で表現していきます。知識として覚えてそれを表現したら、今度は相手の様子を見て、自分が知識として覚えたことを相手が出来ているか確認します。自分がわかっていて初めて相手の確認ができます。この知識が基本になります。
剣と鍼。鍋島先生の本のタイトルを思いだしながら、るろうに剣心を思い出した。
基本が身に付いてくると、結果が良かった時、ダメだった時に、基本に帰って確認できます。相手を見るときにどこを見れば良いかがわかりますし、また自分との比較ができます。そうすると、真似ることが出来てきますし、盗むこともできてきます。
だから、東京衛生学園専門学校は実技が上手いと言われるのです。卒業生が褒められるのです。活躍するのです。鼻高々なのです(笑)