東洋医療総合学科Blog

教育実習終了

2014年06月20日今日の東京衛生

臨床教育専攻科の教育実習が終了しました。
 
2週間です。その中で、実技と座学の授業をそれぞれ行います。
 
臨床教育専攻科とは、はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師の国家資格を得た人達が、専門学校で教員として教える資格を得ることができる課程です。一般的には教員養成科とも言われています。全国に100校ほどある鍼灸専門学校の内、この学科を設けているところが5校ほどあります。本校はその1つ。でも、教員養成過程における授業内容は厳密に決まっているわけではないので、2週間の教育実習をおこなっているのは、本校だけでしょう。
 
さて、今年は2名の学生さんが本校で教育実習を行ったわけですが、どうだったんでしょうか。あっ、どうだったのかというのは、本人たちがね。感想というか、気持ちというか。ユウ君はうちの東洋医療総合学科の卒業生、ヨシダさんは他校の卒業生。雰囲気を知っている分だけやりやすかったのか、その逆か。母校でない緊張感があったのか、なかったのか。
 
1年生と3年生の鍼灸実技を担当している私は、今回担当科目の関係で二人との接点は少なく、ユウ君は、あん摩マッサージ指圧の実技をおこなったので、私の管轄外ってことで、詳しい内容は知りません(笑)。写真だけ撮ってましたのでご覧ください。
 
写真:デモ中のユウ君。これは背部の指圧の説明だよね。
 
これだけ見ると、親指立てて『ウエーイ』って感じだが(吉高由里子さんのハイボール)。何の説明だろう(-_-;)?
 
写真:学生さんの質問に個別にも対応
 
写真:2週間お疲れ様でした。ユウ君、実に2週間ぶりのビールとのこと。お疲れ様でした。あっ、これは先生方と軽く打ち上げの様子。お酒っていうか飯だね。親方に注目するとわかるでしょ(笑)
 
毎年この時期に行われる教育実習。
 
普段、『教える』ということが仕事になっている我々にも、初心に帰らせてくれる大切な行事となっています。学校の先生をしていると、学生さんに『教わる』ことって本当に多いです。経験と自分の年齢、その時々に出会う学生さん、環境、同じことなんて一度もないんですよね。臨床と全く同じ。このことがわかっていないと、人に何かを『教える』という仕事なんてできません。いつでも謙虚に、上から目線にならないように。
 
以前もこのブログで紹介したことがあるかもしれませんが、私が東京衛生学園専門学校に入職して、数か月後に当時の副校長が亡くなりました。だから、熱海の学校が出身の私が副校長と交わした言葉はたった1回、初めて挨拶をした時です。
 
『先生にならないようにね』その一言だけです。
 
本間 丈太郎先生(ほんま じょうたろう)を知っていますか。
手塚治虫大先生の漫画「ブラック・ジャック」に登場する、主人公ブラック・ジャックの師匠ともいうべき先生がいます。お医者さんです。その先生が亡くなる直前に次のような事を言います。『人間が生きものの生き死にを自由にしようなんておこがましいとは思わんかね』と。文章が長くなるので省略しますが、詳しく知りたい方はコミックを見てちょ。
そこで、高橋大希はこう思います。
『先生が学生に何かを教えているなんておこがましいとは思わんかね』。
我々が学生さんにしてあげれることなんて、小さなことなんです。
もちろん、患者さんにしてあげれることも。