東洋医療総合学科Blog

【東洋ブログ 大希のつぶやき】恩師復活!

2024年05月10日授業の様子

今年から1年生の授業に「東洋医学と分子栄養学」が加わりました!イエイイエイイエーイ!

東洋医学は何となく想像つくと思いますが、「分子栄養学」ってご存じでしょうか。「分子栄養学」は、20世紀後半に北米で活躍したライナス・ポーリング博士(1901-1994 年)とエイブラム・ホッファー博士(1917- 2009 年)の二人の科学者によって確立されました。ざっくり言うと、食べ物や栄養が体の中で「分子レベル」でどのように働いて影響するのかを研究する学問です。

みなさんは、自分の体が何でできているか知っていますか?あっ、筋肉と骨でできてますとかって意味ではないです(笑)。その筋肉や骨は何からできてますかって意味です。体をつくっているのは「食べ物」です。

「食べ物」は東洋医学では「水穀(すいこく)」と呼ばれています。この「水穀」、食べ物が体に入って人は活動ができます。しかし、注目したいのは、この活動とは「車」にとっての「ガソリン」、つまり走るための燃料としてではなくて、「車」そのものの「材料」になるかということです。ガソリンは、タイヤやウインカー、窓ガラスにはなりませんよね。でも、食べ物は人にとって「ガソリン」であり「材料」にもなります。


多くの人は、成人する頃には、体が完成したかのような錯覚を持っています。まー、例えば身長はこれ以上伸びませんからね(笑)。でも、骨や筋肉などを作っている細胞自体が日々新しく生まれ変わっているのが人間です。人の体は同じように見えても毎日違うんですよ。

そんな人の体をつくっている「食べ物」だから、食事の仕方で体は大きく変わってきます。現代人は、カロリー(人が活動する為のエネルギー、「ガソリン」)は充分過ぎるほど摂れているけれども、 質的(「材料」)な栄養失調状態の人が多いといわれています。そして、そんな 質的(「材料」)な栄養失調状態が病気の原因だったりするんです。

鍼や灸をすることで体の状態を改善するのが鍼灸などの東洋医学。水穀は体にとりこまれ「ガソリン」として働くだけではなく「材料」になるって視点があると、東洋医学による治療がさらに有効になってきます。そんな「東洋医学と分子栄養学」視点を紹介してくださるのが、島田力(しまだ つとむ)先生です。

島田先生は私が東京衛生学園で教員になるきっけとなった恩師です。本校を退職された後もお付き合いさせていただいておりますが、ここ数年、臨床家として東洋医学の専門家として活動されてきた先生が、食べ物の重要性に注目して取り組んできた「分子栄養学」を「東洋医学」の専門家である鍼灸師が学ぶことの意味から解説してくださいました。昨年、卒業生を中心に掌友会(東京衛生同窓会)でご講演頂き大好評だったのですが、満を持して授業の導入の運びとなりました。授業修了後に興味津々の学生たちから質問攻めになっておりましが、是非これをきっかけに興味をもっていただきたいです。そうそう、先生のセミナーなどの興味のある方はこちらからHPを見てみてください。
※島田先生のHP「東洋医学ライフクリエイティブ協会 東洋医学×分子栄養学」
 

分子栄養学も学んでます 高橋大希