東洋医療総合学科Blog

灸天使!

2013年06月08日授業の様子

お灸エンジェル!
 
じゃなかった、『灸点紙(きゅうてんし)』です(-_-;)。『灸点紙』とは灸熱緩和紙のことです。
 
写真:チヅルちゃん施灸中。
 
昭和49(1974)年の鍼灸雑誌『医道の日本』で,大喜多七郎先生は『灸点紙(灸熱緩和紙)について』という投稿で、お灸の効果は素晴らしいが、この素晴らし治療がなかなか現代で普及しないことに、「効果以前の問題で、熱い・痕が残るといった,ごく自然な人間感情が拒否反応を示しているのではないか」と述べ、灸療普及のための試案として15 mm の難焼性の台紙に、金属の薄膜を接合させ、その中央に針先ほどの孔を開けた『灸点紙』を試作し発表しました!その後、この灸点紙は新しい形のお灸、痕がつかないお灸、顔にもすえられるお灸として商品化されています。
 
写真:シホが施灸中。チトセが患者さん役。ん?熱いのか(笑)
 
お灸は蓬(ヨモギ)の葉の裏にある毛を集めたもの、艾(もぐさ)を円錐状などの形にしたものです。日本では近年、お灸のサイズはお米粒といっしょ、もしくはその半分の大きさで使用されることが多いです。学校でも、完成したお灸の①形、②大きさ、そして③硬さ(密度)を確認していきます。で、これら①から③が上手になったらお互いの体に施灸をしていくのですが、授業進行の問題があるので、多少下手でもお互いお灸しちゃうんですよね。
 
写真:アミちゃん施灸中。
 
でも、そうすると熱くてお互いにお灸するのが嫌になってしまいます。そもそも、人の体って平なところだけじゃないから、先の①~③以外の技術も多数身に付けないといけない。
 
写真:ノザワさん施灸中。
 
そこで、本校では3年間かけてジックリ①~③を上達させ、でもお互いの体に施灸する練習を1年生から積極的に取り入れる爲に『灸点紙』を使用しているのです!で、3年生になったら『灸点紙』を使用しなくても施灸ができるように、又は患者さんの状態や症状に応じて『灸点紙』を使用したりできるようになってくる。
 
写真:ケンがワタルに施灸中。
 
東京衛生学園専門学校の卒業生はお灸が上手。でも、その教育内容に満足せずに、日々の臨床経験から、少しで効率よく知識と技術が習得できるような工夫と改善を毎年の授業で行っています。今日より明日、少しでも治療技術を上げたいと自分自身が思っているからこそ、後進達にもできる限りのことをしてあげたい。うちは、ただの鍼灸専門学校じゃーないんだよ(笑)