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【東洋ブログ 大希のつぶやき】中医鍼灸 腰痛
2025年12月03日授業の様子
中医学といえば東京衛生学園、東京衛生学園といえば中医学。
そんな東京衛生学園の中医学教育を長年に渡って支え、そして発展し続けてくださっているのが講師の河原保裕(かわはら やすひろ)先生です。先生に担当していただいいる3年生の応用実技(中医鍼灸)では、1年生から学んできた「東洋医学概論」「中医弁証論治Ⅰ」「中医弁証論治Ⅱ」「臨床経穴学」「東洋医学臨床論」という、本校オリジナルの中医学教育を座学で学んだ後に、実際の臨床に即して実技を学んでいきます。本日は「腰痛症」の中医鍼灸です。
*前回の河原保裕先生の中医鍼灸の授業(吸玉療法)のブログはこちらをクリック
写真:腰部に中国鍼の刺しているところ

写真:手元を拡大するとこんな感じ。

「鍼管(しんかん)」という鍼を刺す補助具を使用する日本鍼灸と違い、中国鍼はその独特の形状を生かして、そのまま刺します。東京衛生では、日本の鍼管を使用する「管鍼法」、鍼管を使用しない日本式の「撚鍼法」、そして「中国鍼法」と3つの鍼の刺し方を、1年生から3年間、徹底的に練習します。鍼全体にも言えますが、中国鍼を刺す数は鍼灸専門学校で一番多いでしょう。
中医鍼灸の実技授業は河原保裕先生と上野悠香先生が指導してくださいます。上野先生は『新版 東洋学臨床論』の教科書の執筆者の一人。中医の専門家です!

ってことで、ようやく河原保裕先生登場。

特別に授業内容公開!河原先生による板書です。学生さんには「配布資料」もあります!

「腰痛症」、つまり「痛み」ですので、本ブログを見ている2年生や3年生、卒業生は知っての通り病機としては「不通則痛」と「不栄則痛」の2大原則ですね。先が実痛、後が虚痛なのはいうまでもないです。弁証選穴は当然のことながら違ってきますが、局所選穴に関しては共通していることが多いです。板書に「交叉刺」の文字がありますが、気づいた人は素晴らしい。「交叉刺」と言えば、故木下晴都先生が考案した筋繊維方向に斜め45度に鍼を刺す方法です。私が学生中に河原先生に教わった際には、中医鍼灸に日本人鍼灸師が考案した「交叉刺」?って思って質問したことがありました。河原先生は「中医師や老中医は、ツボ名が同じでも、多くの知識や経験から鍼を刺す深さや角度を変えており、腰痛の場合にはこの内下方が多いと。で、それを表現すると「交叉刺」になる。結局、日本も中国も大事なところは同じで、現代鍼灸も中医も同じなんだよと」回答してくださったことを覚えております。懐かしい記憶が思い出されました。
さて、そうすると循経選穴はどうなるかと言えば、「足太陽経」になりますね。下の写真を見て学生さんが何をしているか分かりますか?

そうです!あのツボを指で押して、腰部の筋肉の緊張が弛むか確認します。微妙な取穴と角度と深さを確認して、ピンポイントでツボを確定して、鍼をしていきます。

写真:河原保裕先生と上野悠香先生

写真:局所選穴の腰の鍼に、手技を加える河原保裕先生。

河原保裕先生の応用実技、中医鍼灸は3年生にある帯の授業です。長い時間かけてじっくり学んでいきます。
そうそう、今回用いられている、足のあの「ツボ」を触って腰部の状態を探る方法はすぐに臨床に用いることができるテクニックです。私が学生の時には教わった記憶がないですので、知らなかった卒業生のみんなは是非試してみてください!
東京衛生学園には兵頭明先生と河原保裕先生という中医学、中医鍼灸最強の先生がおります。これが、中医学を学びたいなら東京衛生学園と言われる所以ですねー。










