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【東洋ブログ 大希のつぶやき】2年生 高難度経穴への刺鍼
2025年10月16日授業の様子
あれから1ヶ月以上が経過しました。あれからとは、肩部のお灸の授業のことです。*詳しくはこちらのブログを見て思い出そう→【東洋ブログ 大希のつぶやき】2年生のお灸の位置が上がってます
東京衛生学園の鍼の実技、とくに2年生は体中の経穴(「ツボ」の専門用語です)に鍼を刺していきます。鍼灸治療では、いろいろな症状を対象としますが、どのような症状においても背中のツボはとても使用頻度が高いです。東京衛生学園では、ツボの位置確認→お灸→刺鍼、という順番で一つのツボでも3つの過程で進んでいきます。で、背中のツボは腰から上にいくほど、刺す角度や深さを間違えると危険なツボが多いため、徐々に腰から上に進んでいき、先ほどの3つの過程を繰り返していきます。で、10月に入りいよいよ高難度のツボである「肩」周囲のツボに鍼をすることになりました。
まずは徹底的にツボの位置確認です。田坂里織先生がツボの位置(「取穴(しゅけつ)」といいます)を確認中。

こちらでは、上野悠香先生が確認中。

こちでは河村美穂先生が確認中。

取穴が終わった学生さんは先生を呼んで確認してもらいます。リクが手をあげてます、上野悠香先生が対応するかと思ったら…

田坂里織先生が確認していました。

で、上野悠香先生は間髪入れずに呼ばれてました。

ってことで、全員取穴がOKだったので、いよいよ刺し方のデモンストレーションです。

ミサミサが田坂里織先生の手つきの真似してます。けっこうけっこう。

ホワイトに「肩井(けんせい)」「肩外兪(けんがいゆ)」の文字が見えます。これが高難度経穴です。あっ、ちなみにどんな症状に使用するかといえば、代表的なのは「肩こり」ですかね。そうそう、鍼を刺すっていっても例えば4㎜程度(切皮程度)だったら、体のどこに刺しても危なくないですよ。でも、筋肉の深さや大きさを見極めて、解剖学の知識を生かして鍼を刺そうとすると高難度経穴になるのです。ちなみにこの2つのツボは2㎝刺すのですが、それ以上の深さだと「肺」に当たってしまいます。痛みが生じ…呼吸が苦しくなり…そして、ちーん。って、ギャーってなことになりかねません。

はい、それでは「肩井」に刺してみます。

鍼が見えますかね。拡大すると…

見やすさ&イメージしやすいように、鍼体(体に刺さる針金)を黄色の線で、刺さっている部分の黄色の点線であらわしています。

3人の先生が指導に入って確認してくれる。事故がないか見守ってくれる。それが東京衛生学園の実技集団指導体制です。限られた時間の中で、いかに数をこなすか。数は正義です。刺した数と技術力は比例します。この高難度経穴に鍼をするのが東京衛生学園では2年生のこの時期。つまり、2年生が終わる頃には全身に鍼が刺せるようになります。鍼灸学校によっては、このような高難度経には浅く刺してお茶を濁したり、卒業後の就職先で学ぶものとして指導しています。それも一つの教育スタイルですので否定しませんが、私は嫌です。全身刺せるようになって、卒業して欲しいし、鍼灸師になって欲しい。それが東京衛生学園スタイルです。さて、この2つのツボへの刺鍼は、東京衛生学園の卒業実技試験にも毎年必ず出てくるツボです。それだけ重要ってことですね。
2年生の実技は少しだけ担当
高橋大希
高橋大希
おまけ
鍼の刺す深さと方向・角度には様々な考え方があります。接触するだけで効果を出す技術や先生もいますが、まずは全身に鍼が「しっかり」刺せること、それが出来てから、接触や浅鍼だけで効果を出す技術を身に付ける、というのが東京衛生学園の実技方針です。